:集めた情報、一目瞭然 -「OneNote」で整理 (2005/02/17)
アイデアは、それを書き留める速さに比例して脳から放出される、と前回書いた。今回は、そうして蓄積したアイデアを探し出す時間の速さも重要であることを述べたい。
情報を検索する場合、たいがいはキーワードで“あいまい検索”して探し出すものだが、その時間が短くて次々に複数のアイデアストックが出てくると、いわゆる「乗りがいい」という状態になる。アイデアストックを探し出すスピードが速ければ速いほど、内容のある企画書やリポートを制作することができるのだ。
また、探し出したアイデアの周辺情報(関連情報)を読んだり見たりすることで、脳は新たなインスピレーションを誘発する。アイデアの飛躍が起きることで、従来の発想を飛び越えたひらめきが突然生まれてくるのだ。「あいまい検索」は回り道のように思えるかもしれないが、思わぬ発見をすることも多い。その検索作業をコンピューターに代行させて、いくつもの“あいまい情報”群を出せれば、独創的なアイデアが組み立てられる。
その際、テキストや手書きメモ、画像や音声データなどを1カ所に集約・整理できるマイクロソフトのデジタルノートソフト「OneNote(ワンノート)」を使うと、アイデアの飛躍が比較的簡単にできるようになる。 OneNoteは、画面の検索欄にキーワードを入力することで、OneNote内にため込んだアイデアをすべて検索することができる。作成日時などでも検索可能で、検索範囲を限定することもできる。
重要なキーワードには、フラグ(目印用の旗)を付けることもできる。チェックボックス形式のフラグを付ければ、その項目に関する処理の完了・未完了が一目瞭然となるし、蛍光ペンのようなフラグでキーワードを目立たせることもできる。フラグを付けた項目は、すべてを集めて一覧表示できるため、重要な情報(アイデア)が一目でわかる。
OneNote内だけでなく、インターネット上の情報をドラッグ&ドロップでOneNote上に貼り付けることができる。その情報に対してコメントなどを書き加えておけば、それは単なる情報ではなく、自分のアイデアを盛り込んだ情報になる。それこそが“生きた情報の活用”になるのだ。
この作業は簡単なようで習慣化しなければできることではない。だが、アイデアのヒントになりそうな情報を見つけたときに、そのひらめきを書き込んでおかなければ、情報自体を忘れてしまったり、ひらめきが輝きを失ってしまうことが多い。

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