# 027:ケータイで脳と脳をつなぐ(2005/02/16)
某出版社から「本を書いてくれませんか、テーマは自由です」という依頼を受けた。さて、どうしたものか…と思案したあげく、携帯メールを使って知人の意見を片っ端から聞いてみることにした。
これが大当たり!次から次へと“お宝意見”が寄せられ、大助かりとなった。今回は、その“携帯式発想法”エピソードを紹介しよう。
まず僕は、携帯メールにこう書いた。「なんでもいいから提案して、と出版社から言われたんだが、どんなの書いたらいいかな?」
20人ほどの知り合いに、このメールを送ってみた。すると、5分もたたないうちに意見が舞い込んできた。それに返信していたら、いつの間にかキャッチボールが始まり、30分もしないうちにちょっとしたブレストの形になってしまった。
こちらの提案に対する反応はリアルタイムに返ってくるので、それを参考にアイデアのブラッシュアップがほいほい進む。楽しくて笑いが止まらない。実はこのときロマンスカーに乗っていたのだが、メールを送った仲間の中にはアメリカ在住の者もいた。ところが、携帯メールをやり取りしているうちに相手が自分の横にいるような不思議な感覚に襲われてきたのだ。ネットは自分と“外部頭脳”を直結してくれる手段だ、と感動した瞬間でもあった。
参考までに、やり取りのメールの一部を紹介すると…。
「サーファーをやりながら仕事している今のライフスタイルなんか、リアルに書けると思う」「インターネットとか冒険物じゃないの?私なら食べ物だけど…」「セミリタイア裏技集、うまいもの食って生きる裏技、半日遊んで暮らす裏技とか…」「学び系ならスローライフ直結のITスキル、遊び系なら和風波乗りスタイルとか」etc
携帯だけでなく、僕のウェブログ形式のサイト( http://www.kubotatu.com )にもアイデア募集のメッセージをアップしたところ、レス(返信)が早速入っていた。
同じ会社にいても何ヶ月も話さない関係があるのに、携帯やWebサイトでのコミュニケーションだと脳と脳が直結して有意義な“会話”がどんどん進む。ネットによる「脳革命」みたいなものが始まっているんだ、とワクワクしてきた。

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