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# 022:あなたの企業は大丈夫!?ーステルス・ウイルス (2005/02/16)

セキュリティーの専門家と飲みながらゾッとする話を聞いた。
 「新種のウイルスは毎日50-60件発生している。そのうち国際的に凶悪のやつは年間2、3件だったが、今年になって毎月1-2件に急増した。ただ、現在のウイルスは18歳から25歳のコンピュータオタクによる犯行がほとんど。しょせんは素人の単独犯だからなんとかなる。しかし今後、組織化したプロハッカー集団が出てくるかもしれない。そうなると手に負えなくなりそうだね」と彼は言うのだ。

 最近のウイルスは「多形態」といって、自分でコードを変えることで突然変異を繰り返しながら複合感染していく。そのため、検出が難しい。しかも、ひとたび感染すると、そのパソコンに登録してあるメールアドレスの相手先全員に自分の分身を送り込み、次々に姿を変えながらねずみ算式に転移汚染していく。また、ステルス戦闘機のようにレーダー網(ウイルスチェック網)をかいくぐってコンピューターに取りつき、あっという間にそのマシンを制圧してしまうタイプも出現している。

 もし、それを企業スパイが“武器”として使うとマズイことになる。新種のウイルスをターゲット企業の基幹サーバに侵入させ、貴重なデータを人質にして立てこもりながら企業の生気を吸い尽くすという産業サイバースパイが可能となるからだ。

 実際にどのような事態が想定されるか?たとえば、この手のウイルスを企業のサーバに侵入させ、そこにある機密情報を別のサーバに送信する。その後、取得した機密情報をネタに企業を恐喝する。社会的な信用失墜を恐れる企業の中には、取引に応じるところも出てきそうだ。

 先の専門家は「世界の中でも日本企業は“ハッカー天国”と呼ばれているよ。その最大の問題は管理職たちのセキュリティー意識の低さ。平気でパスワードをメールしたり、電話で復唱したり、手帳にそのまま記録しているらしいからね」と嘆く。そのうえで、さらに怖いことを言うのだ。

 「すでに“ステルス・ウイルス”がどこかの基幹サーバに潜入して悪さをしている可能性は否定できないね。そこで得た企業機密をライバル企業に売り渡すという“ビジネス”だって考えられる。新製品の企画書や予算書、稟議書といった重要書類がライバルに筒抜けじゃ、競争に生き残れるはずがないよね」
あなたの企業は大丈夫だろうか?

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