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銭湯でGO!-「夢銭湯」というイベントに参加してきた-(2004/07/29)
中延駅そばにある普通の銭湯を借り切って10人程の多彩なゲストを招き、一人10分程度にわたって好き勝手なパフォーマンスをする町内会的お祭りイベントである。もちろん服を着たままだが、裸になった気分で男女が風呂に腰掛ける。笑いあり、真剣さありで会場は怒涛のごとく盛り上がり、風呂の背景には富士山のシチュエーション。
僕の出し物は「サーフィンの日々」と題して、趣味のサーフィンを銭湯でご披露しようと企画した。コスチュームもわざわざサーファーパンツとラッシュガード(タッパー)でキメての登場だ。ただの銭湯なので照明器具も小道具もないから、まずはつかみとして“ここは海だぁ”と思ってもらおうと、前日に鵠沼の夕陽と波をカメラ付きケータイで撮影しておいた映像をその画面から流した。映像は銭湯全体に見えるか見えないかの小さいサイズなのだが、マイクを近づけると波の音がなんともたそがれを想わせる音響効果となって、銭湯が一瞬にして海岸と化した。ビーチボーイズの曲をながし、大きな波のうねりが背景の富士山の下に押し寄せるかのイメージを演出、小生はパドル(手でサーフボードを漕ぐこと)をはじめ、テイクオフ(波に乗ること)までをその気になって演じた。
面白いと思った人は一人1個のビー玉をかごに入れるどこかで見たような投票制度になっている。僕の審査結果は「48ビー球」でなかなかの高得点だった。
実行委員会はゲストスピーカーの紹介として面白い企画もしていた。首から提げるコンパクトなデジカメを当事者に事前に渡しておいて、朝から晩まで首から提げておいてもらう。そのデジカメは5分おきに自動的にシャッターがおりる設定がしてあって、撮れた写真をメールで所定のところに送ると銭湯会場の壁に展示される趣向だ。ゲストの生活がそのまま展示となるのだから面白い。
気づくと会場の視聴者のほとんどが、カメラ付きケータイ、デジカメ、ビデオカメラ・・・と手に手に撮影器具を持って撮りまくっている。「その写真は何に使うの?」と尋ねてみると、「面白いから自分の友達にメールの添付で送ってやろうと思って」「家族がスピーチしたので記念に」「ホームページにアップします」などなどだそうだ。
超アナログな銭湯の演芸大会なのに、ケータイで写真やムービーを撮影してホームページに公開するなど、デジタルネットワークも町にすっかり溶け込んでいる時代を迎えたようだ。
NTT東日本「Solution TODAY」vol.12掲載
発行:NTT東日本千葉支店

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