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NTT東日本「Solution Today」連載:記事一覧
黒帯企画術 最終章
ー企画マンに大切なのは、「ワクワク」を考え「ドキドキ」行動すること。ー


今回をもって私"くぼたつ"の連載は終了いたします。これまでの連載をご愛読いただきまして誠にありがとうございました。
冒険だ、発想だ...とあれこれ自由に述べさせていただきましたが、最後に私が本当に言いたかったことを述べて終わりにしたいと思います。

それはロマンについてです。それは私が企画マンとして30年間やってきた中で一番大切にしてきたことなのです。ロマンというのは、なにもでかい夢ばかりのことではありません。千差万別あってしかるべきだし、大きさも関係ありません。一攫千金でもいいし、天下取りでもいい。ジャンボ宝くじ1億円でもいいし、世界一周旅行でもいい。要はそれを考えると「ワクワクすること」をいつも心のポケットに入れて持ち歩いていることで"幸せだなぁ"と感じられればいいのです。

いつだったか、コーヒーを飲みながらボーッと考える時間が大切と述べたことがあると思うのですが、まさにそのボーッとした時間にワクワクを取り出してみて、ニマニマすることがやがては大成することにつながると言いたいのです。

も うひとつ「ドキドキすること」も持っていると幸せになれます。ワクワクは夢を見るときに、ドキドキは現実に行動するときに感じる生きがいのことです。「自 分はドキドキすることをしているか?」と問われて「しょっちゅうしている」と答えられる人は幸せだと思うのです。こんな人はあまりいない。

上手くいくかわからないのに挑戦する時にドキドキするのですが、上手くいけば満足を、失敗すれば悔しさを思い知らされことになります。これが上達するための 道場だと思うのです。そして上手くいけば、もっとがんばろう!がんばってきたことが無駄ではなかった!と喜びます。失敗して悔しければ、なにくそ!とがん ばって徐々に良い結果を生んでいく。単純なようですが、そんな環境を何度も経験するだけで人間は向上していくものではないでしょうか?

なんだか小学生に説教する先生のようになってきましたが、でもこの「自分で考えて自分でやってみる」というのが意外とできない。言い換えればそれを日常からやっているのが、企画マンなのです。

ー「よく笑う」から脳が元気。そうすれば成功が見えてくる。ー

最後は「よく笑う」です。ある医者のセリフで、「よく笑うやつは、大きな病気にはかからん」というのがあります。本当かどうかは知りませんが「笑う門には福来る」はホントのところでしょう。以下は人間の意識を研究している認知脳科学者のコトバ。人間が知的な動物なのは、この「ワクワク、ドキドキ、笑う」がご褒美となって脳ががんばってきたから。知的生物でいられるのはその結果なのだそうです。ご褒美をもらう、つまり評価されることが知的生物の大好物というこ となんですね。

企画というのは、脳が祭りをするようにアイデア・発想が飛び跳ねることです。ワクワクすることをぼ〜っと考えて、ドキドキ しながらそれをやってみる。結果的に泣き笑いする。発想のノウハウ本なんぞを読むより、これを繰り返してさえいれば脳が元気になり、次々と新しいことを発想し挑戦し、やがては自分で立てた企画で成功することにつながるのです。キッパリ!

最後に企画の達人になるための極意を伝授します。もしあなたが企画力を向上したいならこうしなさい。
1. どんなときもワクワクすることを忘れない
2. とにかくドキドキしながら試してみる
3. いいから笑って過ごす
以上ができればあなたはもう立派な黒帯企画マンです。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.27号掲載
発行:NTT東日本千葉支店


連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
ビジュアルプレゼンテーション
日本に3,000万人いるビジネスマンの80%が「自分には説得力がない」と思っている。

小生は「説得力を付けるにはどうしたらいいか?」と質問されると「場数ですよ」と笑い飛ばすことにしている。提案する内容の良し悪しが大切なのであって、口車如きで資金を提供する馬鹿な企業は今時ないからである。

し かし内容があるのに口下手で、埋もれた才能に終わってしまうビジネスマンが多いのも事実なのだ。そこで「ビジュアルプレゼンテーション」なる本を書いている。その趣旨は文章ではなく絵、写真、映像でプレゼンすれば相手に自分のアイデアが伝わりやすいし説得力が倍増する、というもの。要するに「百聞は一見にしかず」を実践すれば、一攫千金も夢じゃないということだ。

まずは「こんなのがいいんじゃないか…」と、利己的遺伝子の言うがままに妄想を浮かべる。そのうちに「このアイデアなら絶対受ける!」と思い込むテーマが見つかる。この時たいていの人は「所詮、自分にはできっこない」とギブアップ してしまうが、そこで重い腰をあげてでも、ともかくメモを取っておくと良い。

これから先、ビジネス社会では企画書とか稟議書とかを書くこ とが必要なのだが、普段書き慣れていないため“説得力ある文章”にはならず、ギブアップする。これはうまく書こう、かっこ良く書こうとするからダメなのであって、ほんとはアイデアのエキスを数行箇条書きにすればいいだけなのだ。

そこで、自分の考えに賛同してもらうための、強力な説得力が必要になるのだ。考え方を理解してもらうためには、下手くそでもいいから絵や図を描いて見せると良い。内容が良ければ相手はきっと「へぇ〜」と理解を示すだろう。

「おっ! そりゃ面白い、一口乗ろうか!」と言ってもらうにはかっこよくて綺麗な写真が効く。説得するにはBeforeとAfterの写真を見せて、あなたの妄想を 論じればいいだけのことだ。参考写真は、「ある島にリゾートハウスを造ったらどうだろう」を合成写真にしてみたものだ。

a. Before
b. After:近代的なクアハウス
c. After:ログキャビン風クアハウス

この造り方は・・・

1.現場に行って、写真を何枚か撮る
2.あなたの妄想に近い写真を写真集やホームページから探し出す
3.画像編集ソフト(※1)を使って合成する

以 上が、基本のステップ。ここまで来ると「うむむ…自分にはできそうもない」とギブアップする方も多いが、画像編集なぞはちょっとパソコンができる人に頼ん じゃえばいい。ただ、あなたの妄想はあなたにしかわからないからBeforeとAfterの写真は自分で集めることだ。

ビジュアルプレゼンテーションというものは実際にやってみると自分のアイデアが形になっていく面白さもさることながら、写真を選びながら新しいアイデアが次々と沸いてくること、つまりその過程自体が楽しくて仕方なくなるものだ。

※ 1画像編集ソフト…Photoshop(アドビシステムズ)、Photoimpact(ユーリードシステムズ)等、各種画像ファイルの作成、編集を行うためのソフトウェア。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.27号掲載
発行:NTT東日本千葉支店


連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
稼げる企画の出し方 - その極意は相手の喜ぶ顔を脳裏に浮かべることにあり
稼げるアイディアを出そうとするには、「お客様となる消費者の喜ぶ顔を捜す意識を持つ」ようにするといい。人はどんなときに「ありがとう」というのか?いくつかの例を出してみよう。

●例1:必要としているものを与える
捜し求めていたものを手に入れられた時に「ありがとう」という。
これはマーケティングの基本である。人が求めているもの、探しているもの、必要としているものを商品化すればヒット商品となるのは当然の理。
絶版で長年図書館や古書店で探しても全く見つからなかった本が、オンライン古書店では瞬時に検索でき、クレジット払いでほんの数日で入手できるようになったことがどれだけ有難いことか!

●例2:問題を解決する
自分では解決できない問題に直面した時に助けられると「ありがとう」という。
これを問題解決手段という。
この場合のアイディア出しのコツは、問題の本質を見極めることにあり、観察力がものをいう。
まずは現場に行き、専門的知識をもって観察すること。または専門家の分析情報を得ながら想像力を働かせて、あらゆる方向から解決案を検討する。その中から効果的と思われる解決策を選び実験してみるのだ。一見面倒な方法に思えるが、実は一番の近道であることが多い。

●例3:不可能を可能にする
今までできなかったことをできるようにしてあげると「ありがとう」という。
人間の限界や自然の驚異に対してどうすることもできなかったことを、技術の進歩から解決するアイディア出しの方法もある。つまり技術革新からアイディアを出していく方法だ。
例 えば、東京=大阪間が8時間もかかっていた時代に3時間で行ける新幹線が開通したことで、色々な新しいビジネスが生まれた。またインターネットによる通信 技術革命によって、いつでもどこでも連絡・報告・相談ができるようになるという、コミュニケーション市場のビックバンが起きている。歴史的に見てもこうし た新技術が、アイディアを出す原動力になっていることがわかる。

2004年はバイオテクノロジーによる未来予知予防医学や新素材革命など の影響を受けて、新商品、新サービスのアイディアが次々と生み出されることになるだろう。まずは「新技術を知る」ということが必要で、そこから新しい商 品、サービスのアイディアを発想することが大切だ。
新技術を知る方法とは・・・

a. 新聞や関係書籍物を読む
b. テレビの教育番組や特番をビデオ録画しておき、メモを取りながら見る
c. 講演を聞いたり、セミナーや勉強会に参加する
等々が考えられる。そういった勤勉努力がアイディアを生み出すきっかけとなる。
難しい科学書を紐解くのでは長続きしない。それよりも、まずは子供向けでも構わないから身近で簡単な科学雑誌を読むなど、楽しみながら遊ぶ感覚で勉強することをお勧めしたい。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.18掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
2004年をどう生きるか - 冒険家だから起業家でいられる
アドベンチャーとベンチャーは冒険という意味の同義語である。
冒険で成功するものは起業でも成功するものだ。その秘訣は少年の好奇心にある。サバイバルを生き抜く大げさなツッパリ哲学ではなく、ただそこに何 があるか行ってみないと気がすまない性分がそうさせるだけなのだ。それでも生きて帰るための多少のノウハウはあるものだ。今回は2004年を「いかに仕事を冒険するか」考えてみたいと思う。

くぼたつの冒険三カ条
・ 生きて帰ること
準備がすべてである。はまず体力、技術、装備の三種の神器を万全に備えた上で出航することだ。いざことが起きてからでは、人間など自然界では何の 力もない。準備してきたことが頼りの9割だ。残りの1割は生きようとする意識だがそんなものは人間誰しもあるもので、絶対絶命の場に及んでは「死んでたまるか」の執念と心臓の強さが生命力の全てとなる。特に「最後には家族を想う気持ちが助けてくれた」と生き残った冒険家達がよく言うとおり家族愛が支えてくれるので、日頃から家族を大切にする生活スタイルが大切。前人未踏のビジネスに挑戦する仕事にはぴったりのノウハウだ。

体力をつけるには日々身体を鍛え、技術(知識)を得るためには週一冊は本を読む、毎日アイディアをメモに取る、といった日頃の地道な積み重ねが大切だ。装備とは仕事を効率化するための環境設備のことだが、気をつけるのは間違ったIT化をしないことだ。実益を生まない情報設備投資は不要だ。情報力と は一人一台パソコンにすることが重要なのではなく、コミュニケーションの幅を広げることが大切なのだ。世間に知れ渡ってしまった賞味期限切れの腐れ情報なんぞよりも、人とのコミュニケーションをおろそかにしていては業界の先が見えない。メールは日常使うが、「本当に大切なことは電話で話すか、会って話し合う」 といった、デジタルネットワークを過信しない使い分けが重要だ。

・ 未知なる発見を楽しむこと
コアコンピタンス、知的財産といった他社にない自社の独自性がモノをいう時代になった。2004年はさらにこのオリジナリティを持っているかいないかが勝ち組負け組みを大きく左右することになる。勝つためには企業内の発想、提案といった積極的な創意工夫を日常から声に出し合うことを定着させること が大切だ。つまり仕事のやり方を処理業務から発想業務に変えるのだ。といっても業務自体を変えるのではなく、考えながら仕事をする社風にするだけのことな のだ。例えば、書類業務はいかに最短時間で済ませられるかの知恵を出し合い、朝礼や会議では強制的にでもたくさん意見を言うことに慣れてもらうようにすると効果的だ。出されたアイディアは正当に評価して公開する。もしそのアイディアが実現ないしは成果をあげたらボーナス還元やアイディア懸賞金などのご褒美を必ずすることが持続の秘訣だ。
冒険の場合はまずわかっていることは何か?を洗いざらい情報を収集してから整理する。それを白地図に描いてみる。しばらく眺めているとピーーン!とインスピレーションが湧くものなので、浮かんだもの全部を記していく。それをしばらく続けていると独特の近未来像が見えてくるものだ。要はその ボーっと眺めて考えにふける時間を大切にすることが秘訣と言っていいのだ。しばらく立ち止まって現状を直視しながらのんびり物思いにふけることこそが、発想型業務なのだ。

・ 実現させること
ベンチャーの成功の鍵は熱意が一番と言われている。冒険の場合は、夢を熱く語ることがまず大切なのだ。わかっていることはコレコレとして、わかっていないことはシカジカとして公言する。そしてそのシカジカに未来がある可能性を熱く語ることから、人を惹きつけて協力してあげようという説得力が生まれ るのだ。要は熱意を示すのだが、冒険のスポンサー獲得はいつもこの熱意が決め手となるのは言わずと知れたことだ。
次に冒険の現地からの報告は衛星回線を使ってリアルタイム報告をすることにしているのだが、そこが僕の独自性ということになる。衛星回線機器や その取り扱いとしてのネットワーク技術は長い年月がかかる専門知識だからだ。冒険技術や写真撮影、執筆なども冒険家がその成果を伝えるための必須技術では あるが、それだけではなく時代にあった最新技術の導入やこれまでの時代には成し得なかったSOMETHING=アイディアを導入することで夢への実現が高 まり、人々はそれを評価してくれるものなのだ。

簡単に冒険を計画する秘訣がある。
まずは、カレンダーに後先考えず好き勝手に自分のやりたいことを片っ端から書き込んでしまうことだ。大雑把に大胆に書き込んで真っ黒になるまで埋め尽くす。別に誰にも見せなくてもいいのだ、思い切って書きなぐるだけだ。
それだけで、あなたにとって2004年はきっと面白くなる!

NTT東日本「Solution TODAY」vol.17掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
最新技術で新生活!のススメ
幕張メッセで行われた「CEATEC JAPAN 2004※1」を視察してきた。このイベントは毎年恒例でデジタルの技術の革新と環境変換の集大成を体験できる大型展示会だ。今回の目玉は二つで、超薄型薄型テレビと進化系携帯電話である。圧倒的な迫力で会場を沸かせていたのは、世界最大65V型ハイビジョン液晶カラーテレビだ。タタミ一畳ほどもある大き な画面に超キレイ(!)な画像が放映されているのだが、実際に目の前で見てみるとその迫力に驚く。とにかく1m近くから液晶画面を見ると疲れるどころか、 逆にその美しい映像世界にいつの間にか引き込まれてしまうような感覚になるのだ。


「これが普及したらお茶の間生活は変わる」

そう思った。たとえばあなたが帰宅すると、壁一面に美しい映像が流れ始める。そこには夢に描いた南洋のコバルトブルーの海原が大迫力で映っている。波音はサラウンドで響き渡ってくる。ソファーに横になり一杯のコーヒーでくつろぎながら画面の世界に吸い込まれていく。気づくとあなたはバリであったり、ハワイであったり、モルディブにいたりする。洒落っ気を出してエアコンを暖か〜くセットすれば、もうそこは南国リゾート・・・。ごく近々に、数十万円の出費でホン トにそういう生活空間が実現すると実感したのである。

家に帰って旧式の箱型テレビを見たら、なんて汚い画像かとがっかり。人間は一度キレイなものを見るとそれ以下の画質は見れなくなる。そんなコトもあって、テレビの買い替え需要の波は来年にもやってくるのではないだろうか。一方、テレビやラジオの機能が搭載されている進化型携帯電話も紹介されていた。電子の粒つぶからなるデジタル信号だからコンピュータで容易に補正できて、よりきれいな画像を楽しめるのだそうだ。

またICカードやケータイで買い物ができるようになり、我々のポケットにバラバラに入っていた小物はどんどん合体しはじめている。手ぶらが好きな自分には、間違いなく使えるツールだと思った。現に僕自身は手帳の変わりにアイディアメモとして、またスケジュール管理 に携帯を使うようになった。ICカードで改札を通って、乗車前の買い物をするのが当たり前になった。
「年をとる」ということは時代の進化に興味がなくなるということだ。新しいことを体験しようという意欲が失せるということは、仕事に興味が失せるということでもある。
だから自分に鞭打ちながらでも、常に新技術を生活に取り入れていくことをお薦めするしだいである。

※1CEATEC JAPAN:通信・情報・映像が融合したデジタルネットワーク時代を反映した、最新の技術・製品・システム・ソフトを一堂に集めた展示会。幕張メッセにて10月に開催。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.24 / 25年末合併号掲載
発行:NTT東日本千葉支店


連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
冒険家としての環境論
三年にわたり毎夏モンゴルを旅したことがある。一人で行くのが困難な場所なので、モンゴル・ラリーのインターネット・リアルタイム報道員として同行した。道具はデジカメとパソコンとインマルサット(衛星回線)で、夜になると星降る草原に座り当日のラリー結果をインターネットに送るのが仕事だった。キャンプからキャンプへとラリーコースに沿ってテント生活が半月ほど続く。


移動はヘリなのでキャンプ周辺を探索するには十分すぎる程の時間があっ た。そんなある日、牛飼いの少年が200kmで草原を飛ばすラリーカーを指差して「あんなに急ぐ意味あんの?」と言ったのがきっかけでラリーに興味を失った。僕はそのかわり有り余る時間を利用してゴビ砂漠を単独縦断したり、原住民と馬に乗って騎馬民族のような生活を楽しむようになっていった。

モンゴルというところは草原の草が数キロ先からなびいてくるのを見て風が吹いてきたことを知る草原世界だ。高山植物の宝庫で、テント周辺ではエーデルワイスが雑草のようにあたり一面に咲き乱れていた。

遊牧民なのでゲルと呼ばれるテントを住居にして、羊に与える新鮮な草を求めて年に数箇所を移動生活する。同じところに移動することはないから手紙を送ること はできない。彼らに「住所は?」と尋ねてみたら「なんのことだ?」と返された。「君の土地はどこにある?」と尋ねたら「全部さ」と地平線から地平線までを大きく手で円弧を描いて見せてくれた。それどころか例えば道に迷った人が留守中のゲルにある食料をかってに食べても何も言わないし、むしろ「よく来た」と歓迎してくれる。というのは冬になると氷点下の凍てつく平原になり、迷うことは死を意味する。そんな世界では生き延びる手段は助け合うということなのだ。

食料は羊だ。あるときご馳走するといって若者がもてなし料理をするために一匹の羊を連れてきた。そのとき羊は観念している様子で優しい目をしているのが印象的だったのだが、若者がナイフで心臓をスーッと刺すと羊は眠るように死んだ。それから彼は皮、骨、内臓、肉とまるでプラモデルを分解するように、わずか七分でばらばらにした。皮はお母さんがなめし、内臓は娘がしごいて腸詰め袋にし、肉は長老が公平に分けた。殺した羊の血の一滴までも無駄にはしない見事な生活の知恵そのものだった。

モンゴルの草原にはコンビニもガソリンスタンドも、店というものがない。物質を買うということが必要ないので金を稼ぐことも争うこともない。彼らは羊に新鮮な草を与えるために遊牧し、羊の乳を飲み、羊を食し、羊を着る。人間は死ねば野ざらしにして鳥の食料にな る・・・という完璧な食物連鎖が、数千万年にわたり人間と生き物の共存を維持してきた。その中にあって初めて人間は何を作り、何を使っていくべきなのかを 理解できるのではないだろうか。

夕方になるとゲルから夕食支度の湯気があがり、お母さんが子供をしかる声が聞こえ、お父さんは羊と馬の見 回りをする。幸せとはこのことだ、と強く教えられた日々だった。冒険という挑戦、ラリーという競争では知ることができなかった人間らしい幸福を改めて大切に思う瞬間だった。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.23掲載
発行:NTT東日本千葉支店


連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
ネットワークでビッグなバケーション
今年の夏は目いっぱい遊んだ。我輩のスケジュールには北海道、静岡、清里、軽井沢・・・、と盛りだくさんの遊び計画がてんこ盛りになっている。数年前を思うと信じられない“僕の夏休み”である。これも全てネットワークの恩恵なのである。実際、仕事の予定は講演会や授業なので、行って帰れば用を成す“トンボ返り出張”がほとんどなんですね。しかし僕の場合、その前後に遊び日程をねじ込む。スキー、サーフィン、ラフティング、テニス等々の遊びを、全ての出張にか らめているのである。

「当日飛行機が飛ばなかったら講演に穴が空いてしまいますね」とやると「いや、ごもっとも。何としても前泊入りでお願い致します」となる。さらに「親睦会はなさらぬのか?スピーチだけしてさようならでは芸がない。やはり酒を飲みながら食を楽しみながら本音で地元の人間と話すことこそ・・・」と迫ると「そうおっしゃって頂けるのでしたら関係者も喜びます。さっそく手配を!」となるわけです。別にせがんだのではない。地元の皆さんと親睦を深め、明日を話そうというのだ。酒を飲むのはそのためであるのだが、実はこれが当方にはたいへんな勉強になる。地方の現状は日本の現状でもある。地元産業、地元名産、地元商店街・・・の実態と対応策が聞けるのである。“教えると教わる”とはまさにこのことで、「情報産業は中央と地方のひずみをどう埋めて行けるか」が話の焦点となり、有意義な相互支援策が提案されることも多々あるのだ。

「えっ、それがどうネットワークとつながるのかって?」それが大ありなんですね。
東京に帰ってからもメールでその後のやり取りを続けることができる。つまり“コミニケーションは胃袋で始まって、ネットワークで続けられる”ということなのです。

地元産業はこぞって自社ホームページを立ち上げて新しい収益構造を作ろうとがんばっているものの、WEBのノウハウはまだまだ未成熟。それをネットワークで コンサルすると格安でスピーディーな運営できる。ついでに遊んで帰るとその地域が好きになり、愛着がわくからアドバイスにも身が入ると、こううまくつなが る訳です。「巧いこと言うんじゃないって!ははは、そうおっしゃいますが、ではなぜ他の講師はトンボ返りが多いのでしょう?」それは効率が悪いから。地方にいたのでは仕事ができない。オフィスにいなくては仕事ができないからである。

僕の場合はグループウェア※1を活用することで、多少出張が伸びたくらいでは支障はない業務構造を作っているのだ。現場を見て回れる、現場の声を聞ける回数も時間も増えるから地元のナマ情報を得ることもできる。 そういう巧い具合の“仕事の転がり”ができるのです。まぁ、とにかく食わず嫌いをやめてネットワークを試してみませんか。

ご同輩!まだまだ中高年もネットワークの使い方を工夫することで、夏休みを再び取り戻すことができるのですぞ。

*1グループウェア:メールをブラウザで見たり、スケジュールやファイルを共有するためのソフトウェア。僕にとってはいわゆるバーチャルオフィスである。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.22掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
BLOGで映像実験教室
今回はBLOG(ブログ)の薦めです

ブログとはウェブログの略で、ホームページ上の日記のこと。ホームページ制作ソフトがなくても、ブラウザ画面の編集ページからホームページをカスタマイズや 更新できます。投稿する際にカテゴリを指定すれば、閲覧時にコンテンツをジャンル分けすることもできます。また、MBLOG(モブログ)といって携帯電話から更新することも可能です。要するに簡単にホームページが更新できて、見る側にもわかりやすいホームページ形式なのです。

ちなみに僕のホームページ※1はブログをカスタマイズしたもので、毎日の思いついたことを載せたアイディア日記みたいなもの。ケータイから見る事もできます。今までの コンテンツをもう一度見直したい時や、人に何か情報を紹介したい時には、メールでURLを送って見てもらったりしています。
先日、北海道の室蘭にある専門学校でブログを使った映画作りにチャレンジしてみました。

生徒はまず、自分のケータイのカメラで同級生二人の写真を撮り、物語、つまり15秒ほどの即興劇を考えます。それから二人の出演者に台詞や演出を指導、リハーサルを行います。本番ではケータイのビデオカメラ機能で撮影して、そのまま僕のブログサイトにアップしました。この方法だとショートショート作品を一本あたり30分程度で作れて、全員が実際に映像制作を体験できるのから、映像作りの面白さをダイレクトにわかってもらえます。生徒全員が歓喜!授業 としては大成功でした。僕が参考例として作ったストーリーは、
男優生徒「およね会いたかったぁ」
女優生徒「田吾作あたいもよ〜」
そして二人手を取り合って「世界は二人のために」を歌う、というギャグもの。30名の生徒全員がカメラマンになりました。その後、各自が作品を作って無料ブログサイトに登録、自作自演の映像を公開してもらいました。

ブ ログには簡単に相互リンクを張り、情報を共有する機能があって、それぞれの文章や映像とリンクさせることもできます。ブログサイトひとつあれば、皆でこれだけ有意義な映像クリエイティブ授業ができるものなのですね。いやぁ自ら企画した映像実験教室とはいえ、まさかこれまで盛り上がるとは思いませんでした。 これからブログはさらに進化し続けることが予想されます。近い将来に新しい文化をどんどん生み出してゆくのではないでしょうか。

無料MBLOGサービスサイト参考例
・ブログ人(OCN会員無料):http://blog.ocn.ne.jp/
・gooブログ(無料):http://blog.goo.ne.jp/
・ヤプログ(無料):http://yaplog.jp/
・はてなダイアリー(無料):http://d.hatena.ne.jp/


※ 1くぼたつモブログ:http://www.kubotatu.com/cgi/mt/mt4i.cgi

NTT東日本「Solution TODAY」vol.21掲載
発行:NTT東日本千葉支店


連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
公開!企画の道具箱
最近はアイディア出しから企画書制作、プレゼンテーションまでの企画業務すべてを市販の『発想支援ソフト※1』でまとめるようになった。企画マンを30年間営んでみた視点からも、こういったソフトは企画のためのよき道具であると思う。

企 画というのは「アイディアがすべて」といってよく、商品、流通、サービス・・・といったあらゆる産業で、その成功を決定する根幹をなしているものだ。だか ら企画マンを生業としている我輩は発想することのための環境や道具選びには神経を使う。職人と同じで日ごろの精進とよい道具選びはいい仕事をする基本的な 条件である。

では実際にプロ企画マンが日常どのような発想支援ツールを使ってどのように企画業務を行っているかを解説しよう。まず、僕自身が編み出した「企画のための道具箱」を題材に企画の手順と道具の選び方や使い方についてから始めよう。

参考図1はいろいろな企画ノウハウを機能ごとに分けて、一つの道具箱のように整理して自分なりに使いやすくした例。企画が完成するとそれぞれの企画内容がま るで駅弁のようにあれこれ詰め込んだように見えるので、別名「企画の弁当箱」と呼んでいる。企画業務は煎じ詰めていると、この「企画の道具箱」さえがんばって完成させれば自ずとできあがるといえる。今回はその第一弾として『ブレーンストーミングツール』について解説しよう。

1. 『ブレーンストーミングツール』は「頭に浮かんでくる発想をどんどんまとめていく」のに便利な道具です。真ん中のドキュメントは企画のタイトルで、その周辺にあるドキュメントはこれから出すアイディアを振り分けるための分類別テーマ。企画の分類はその都度変わることが多いのですが、ビジネス企画の場合
・商品アイディア ・流通アイディア ・サービスアイディア ・マーケティング ・技術 ・企業特性
・・・というように分類してゆくのが一般的です
2. 各項目ごとの周辺にはさらに詳細な項目を分類しておく場合もあります
3. 三順目あたりからアイディアABCを貼り付けていくといいでしょう
4. 四順目から先はあとで思いついた追加アイディアなどを貼り付けてゆくといいでしょう
5. アイディアが出尽くしたら、情報や資料などの関連データ収集してから付け加えていきます

このように「自分の頭の中を一枚の図に並べてみる」こと、特に企画のテーマ等の核にアイディアや資料を放射状に関連づけながらまとめてゆくのが、この道具の特徴。使い方のコツとしては一度に作るのではなく、思いつくたびにドキュメントを加えたり削ったりして、再編集を繰り返して試行錯誤しながら作り上げていくのが良い。

また、最近はプロジェクトメンバーなど複数でひとつの企画を作り上げる場合には、サーバーにこのコンテンツを置いておき、メンバーのみがパスワード管理されたネットワークを使って、アイディアを入力したり情報を加えられるようにしておくというシステムがよく使われる。各自の業 務時間を合理的に使え、かつ全員のアイディアが持ち寄れて誰でも編集できて、ひとつの企画を完成させてゆく。このような使い方が、従来に比べて効果的な ネットワークコミュニケーション環境として、情報産業や知的創造業務に携わる関係者によく使われるようになってきている。

こうして『ブ レーンストーミングツール』で出来上がった企画書は、メンバー全員がアイディア全体の構造を理解でき、各々が何の担当でどの担当と関連があるのかを認識するのに役立つ。結果、組織的なリンケージ(メンバー同士の業務での相互関連)を把握しながら、企画の実現に向けスムーズに業務を遂行できるようになる等、 大きな業務改善につながるのだ。

※ 1:発想支援ソフト…企画やアイディアを効率よくまとめるためのソフトウェア。断片的な情報やアイディアを関連付け、PCの画面上にグラフィカルに図解・構造化する。アイディア・プロセッサとも言う。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.20掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク∞
企業ホームページ改善のチェックポイント - くぼたつのワンポイントアドバイス
先日、全国に8700名、取引企業55万社の税理士・公認会計士ネットワークの東京大会に呼ばれ、500名あまりの受講者を対象に講演を行った。
テー マはインターネットビジネスに関してだったのだが、特ダネ情報として「来年度にかけて銀行は企業ホームページを内々に審査することで優良企業を選別、債権 放棄に加えて新たに支援するシステムの実行に入る」という話をした。案の定大きな反応があったのだが、中でも「やっとホームページの重要性がわかった」との声が相次いだ。この件は日本のIT歴が企業の運命を左右する時代に入ったことを如実に示している。そこで今回は、自社ホームページ改善のチェックポイン トと題し、そのエキスをまとめた。皆様の今後のIT化への参考になれば幸いである。

●落第ページの三大特徴とワンポイントアドバイス
・会社案内に記載されている文章、写真を載せただけの「お体裁ページ」は実体のない張りぼて会社に見られる。
◇アドバイス:社長メッセージ、新商品紹介など、担当者(WEBマスター)を指名してページの追加をする
・立ち上げたきりでほったらかしの「死に体ページ」はやる気のないダメ会社ととらえられる。
◇アドバイス:社員による更新体制を作る。コツは、各部署ごとにホームページの担当責任を割り振る事と、締切日を決めてWEBマスターが原稿を催促すること
・連絡先にメールを送っても無しのつぶての「幽霊ページ」は全社員がメールすらできない旧態依然とした会社と思われる。
◇アドバイス:メール内容の担当部署に転送し24時間以内に返信させる

●もうひとがんばりページの三大特徴とワンポイントアドバイス
・リピーターがいない「魅力のないページ」は私の会社はつまらない会社ですと宣伝しているようなもの。
◇アドバイス:会社や製品の情報だけでなく、お役立ち情報や面白いコンテンツをもっと公開する。活字だけでなく図、写真、映像も効果的
・商品を販売しているのにさっぱり売れない「閑古鳥ページ」は開店休業そのもの、かえってイメージダウンに。
◇アドバイス:そもそも品物がよくなければ誰も買わないもの。ネット以外で現実に売れている主力商品を思い切ってトップページに載せてみる。目玉商品を企画してみるのもよい。魅力商品そのものがあるかないかで勝敗は決まる。ひとつでも商品が売れてしまえばあとは楽なもの
・一個売れたがその後さっぱり。「一発屋ページ」はお客を知らないから。
◇ アドバイス:「LOGデータ解析」を利用する。ホームページを見た人数や人気のあるページ(ないページ)が記録されているデータをグラフなどにできるソフ トやサービスを使うと、改良すべきページがどこなのかがわかる。あとはコツコツとコンテンツをアップするだけで知名度がグンと向上!

優良企業に選抜されればまさに自社ホームページが呼んだ福の神。健闘を祈る!

NTT東日本「Solution TODAY」vol.16掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
インターネットで創る企画の技術
今回は僕の著作「インターネットで創る企画の技術」から、そのエキスを少しご紹介しましょう。 読んで字のごとく 「インターネットで創る企画の技術」というのは左記の3つの項目から成り立っています。
●インターネット=一般的な活用方法としては、パソコンや携帯電話などの端末機にADSLなど電話回線や携帯の無線をつなげて、IPアドレスと呼 ばれる個人の認証番号を取得することで、ホームページで情報検索をしたり自分のホームページを立ち上げたりできます。またメール機能(メーリングリスト、 メールマガジンあるいは掲示板、チャットなど)によってコミュニケーションを行う、ネットワーク環境のことを指します。
●創る=『アイディアを出す』ことで(観る、考える、想う、試す、図る)など人間ならではの知的創造活動を指します。
●企画の技術=『企画』とは人間がこんな世界を実現してやろうと「企てる」こととそれをどうやったら実現できるかを綿密に「計画」することです。 その「技術」とは (まとめる、表す、文章にする、絵にする、図解する)といった他人に理解、賛同、出資を得るための企画書制作、プレゼンテーションを行うことです。「インターネットで創る」ということは、その企画内容をホームページやメールにして情報交換やアイディア創出を行うことを指します。
実際は「インターネットで調べる」「アイディアを出す」のどちらからはじめてもいいのですが、最終段階の「企画書提出、プレゼン提案」がスポンサーに理解してもらい「よろしい、金を出すからやってみてくれ!」と決断してもらうことが企画の目的です。では、その連携の流れのパターンをご紹介しま しょう。

◇初心者編
1、上司に「これこれの企画を練ってくれないか」と依頼される
2、まずは自分だけで「こんなことが実現できたら・・・」と構想を練る
3、構想を基盤にインターネットのキーワード検索、関連メールマガジンなどから情報収集する
4、構想を元に情報をまとめあげて企画書として上司に提出する

◇上級者編
1、ある日、ハッとアイディアがひらめく(インスピレーション)。
2、既存情報に加えて、自作ホームページでアンケート、ブレーンとのメール交換、メーリングリストやチャットでアイディアブレストを行う。
3、企画内容をホームページにアップしてスポンサーを募る

その一例をご紹介しましょう。ぼくは3年前、アメリカをバイクで横断するという企画を思いつき、ホームページ上 に掲載した。リンクで魅せるビジュアルプレゼンテーションを行い、スポンサーを得て、この企画を実現させることができました。
★参考サイト
http://www.kubotatu.com/usabike/index1.html

この本で言いたいことは・・・僕自身はインターネットというのは『自分の外部脳』だと思っているのですが、ここでいうインターネットで創る企画と は『考え出すためにインターネットを使う』ということなのです。個人スキルを上げたいビジネスマンの方に、ぜひ役立てていただければと思います。

★「インターネットで創る企画の技術」
http://kubotatu.jp/book/1999/08/post-8.html
★「インターネットで創る企画の技術」(インプレス刊)は書籍だけでなく、 パソコンで購読可能な電子書籍としても出版されています。
http://kubotatu.jp/book/

NTT東日本「Solution TODAY」vol.15掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
くぼたつ流環境論 - 環境活動におけるITの活用
12年前に僕はICERC(オーストラリア政府公認の非営利団体)主催の「国際イルカ・クジラ会議」ハワイ大会の日本代表としてスピーチした。当時、捕鯨大国 日本は鯨を取り過ぎるイケナイ国として“ジャパンパッシング”されていて、僕はその国からきた悪玉スピーカーとして壇上に上げられた感もあった。しかし僕 の発表した意見とは、「日本企業はもう一度、経済とは何かを自然界に学び考え直そう」という趣旨だった。

「人類は月にまでも行ける先端科学文明を築いてきたが、なんのことはない、人類始まってからたった5万年しか歴史はない。にもかかわらず細菌兵器、温暖化、エネルギー危機、食料危機といつ人類滅亡の事態が起きてもおかしくない状況にいる。それに比べて5000万年前から生存し続けてきた鯨(イルカもクジラ目)は火を起こすライターもネッ トワークもコンピュータもないのにその種族を維持しながら生き延びてきた。我々が生き残るために彼らに一体どうやったのかを教えてもらおうではありませんか。そのために鯨語(現在76言語あたりまで翻訳できる)をもっと研究して彼らに尋ねてみよう。その答えにはきっと我々人類にとって極めて重要なメッ セージがあるに違いない。そこには我々人類がこれから何をしなくてはいけないかを根本から考え直すヒントがあるはずだ」という話をした。

スピーチが終わると聴講していた400人余りの各国の学者からスタンディングオべレーションが起こった。彼らは僕を仲間として受け入れてくれ、実際に鯨と話ができる真の鯨言語学者達が翌朝4時に、私を野生のイルカと泳げる秘密の海岸に連れて行ってくれた。それから海岸に生えている葉っぱを何枚か細かくちぎ り、それを巻きながら海に向かってお祈りをして、朝日の昇る海に入っていった。そして全員まるでイルカのように両手を腰に当て、ドルフィンキックをしながら300mほどの沖まで泳いでいった。沖まで来ると「海中に身を漂わせてあなたの好きな歌をハミングしてください」と言われ、そうすること10分余りでマダライルカ10頭ばかりがやってきて一緒に海中ダンスを始めた。竜宮城にやってきたというよりも、彼らの世界を訪れたマーメイドのように楽しく舞った。中には素潜り世界チャンピオンで有名なジャック・マイヨールもいた。

ジャックは日本に長期滞在することも多く、何度か一緒に日本の水族館にいるイルカやシャチと海中ダンスをしたことがある。残念なことに彼は他界してしまったが、今でも彼が海に入るとまるでイルカのように全身から喜びを放射してイルカ語で歓喜の表現をしていたのが思い出される。

ここにいくつかの環境活動のホームページを紹介するが、インターネットを利用すれば国内だけではなく世界に情報を発信することができる。国も分け隔てなく情報を共有し、一緒に活動が出来るインターネットは環境活動にとって重要な位置を占めていることがわかる。
僕にとって環境活動とは“自然界に人間が動物として身を投じること”。自らを自然に置いてみて、書類や規則が環境なのではなく、自然の中に入って自然と語ることが環境活動への道なのだ、
と心から思えるようになったのだ。

★参考サイト
アイサーチ・ジャパンhttp://www.icerc.org/
FoE JAPAN http://www.foejapan.org/
グリンピース・ジャパンhttp://www.greenpeace.or.jp/

NTT東日本「Solution TODAY」vol.14掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
自社ホームページのアクセスを伸ばすには? - 成功には、いつもルールがある!
今回は、効率良く自社HPのアクセス数を伸ばすための方法をご紹介しましょう。

●ポイント1:「見出し」を面白くする
一番手っ取り早くアクセス数を伸ばすにはホームページのコンテンツ内容を示す「見出し」を面白くすることです。新聞に例えて言うと大見出し、小見 出し、本文の3段階で記事の内容を紹介していて、自社ホームページの「見出し」とはこの大見出しのことをいいます。たとえば「今年の新入社員は300万人」というところを「不況下にあえぐ日本企業になんとかゴールした新入社員300万人」と言い方を変えるだけで、グッと人をひきつけられるといった具合で す。

●ポイント2:更新頻度を「毎日」にする
ちょっと辛いが確実にアクセス件数と固定客をアップする本命ノウハウは、更新頻度を上げることです。できたら毎日更新することがベストです。人は二回目に来て同じ内容だったらもう来ませんが、毎回違うコンテンツが読めるなら毎日でも来るのは当然で、必然的にアクセス件数もアップするというわけで す。おそらく3週間ほどでアクセス件数が上がり始めるはずです。ここに私のホームページの更新日をカレンダーに表示してあるものを載せておきます。

●ポイント3:キーワード検索エンジンに登録
人は通常において「キーワード検索」から目的のホームページにたどり着いているのがほとんどです。だからキーワード検索サービスに登録しておくこ とがアクセス件数をアップする大きなきっかけになります。キーワード検索サービスの王者はgoogleで、Yahoo!をはじめ大手のサーチエンジンが提 携しています。Googleにサイト登録するにはhttp://www.google.com/intl/ja/addurl.htmlにアクセスして、 登録したいホームページアドレスとコメントを入力するだけでOKです。

●ポイント4:ログデータ解析を参考にする
ちょっと専門的になりますがログ解析情報を参考に、自社ホームページを改善してゆく「WEBマネージメント技術」が最近の企業ホームページ管理手 法として評判になってきています。「どんな人が、いつ、どのページを、どのくらい見にきた・・・」などのデータを解析することができるのがログデータ解析 です。ホームページには必ずログデータという、数字と文字がいっぱい書いてある生データが存在します。それをログ解析ソフトで数値化したりグラフにするこ とで、自社ホームページが世間からどのように見られているかが一目でわかる仕組みになっています。ログ解析ソフトは無料のサービスから10万円くらいのソフトまで色々あるので、一度試してみるといいでしょう。

たとえばアクセス件数が少なくリピート件数(同じ人が何度も見にくる数)も少ない場合は、思い切って改善すべき。コンテンツに手を加える必要があ ります。リピート件数は多いがアクセス件数が少ない場合は、人気を上げられるページのはずです。キーワード検索サービスに登録したり、トップページに見出 しをつけてリンクを張ることで見つけやすくしてやると、アクセス件数も必ずアップしていきますよ。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.19掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
くぼたつ流ビジネスとネットワーク
株式会社イッツという企画会社を経営して19年目になる。
かつてはオフィスを代官山のバブリーなマンションに陣取っていたが、バブルがはじけるとオフィスの見栄えが蜃気楼のような無意味な箱物に思えてきたので、それ以来は原宿の倉庫のような一室を仕事部屋にしている。
このボロオフィスを僕はアジトと呼んでいるのだが、8年前引越して来たときはベニア板にマジックで社名を書いて看板としていた。
アジトは半地下にある。「地面に囲まれているから夏はひんやりで冬は暖かだ!」と思ったのだが実際には冬寒く、夏暑く、室内は昼間も薄暗く、近所のボス猫が縄張りを毎日幾度となく巡回する様子が、唯一の窓景色となっている。

正社員は3名。1名は大半コンサル先の企業に出向いているので、常駐しているのは秘書の2名、あとはアルバイトだ。またアウトソーシングといって時に応じてネット上で仕事をしてもらっているスタッフが、少ない時で3〜4名、多い時は10名程度いる。

僕の仕事は年間50本ほどの講演会や原稿書き、それにコンサル先に顔を出すなど飛び回っている仕事なので、めったに会社にはいない。「お久しぶりぃ〜社長です」とたまにアジトに顔を出すと「あらぁ、お久しぶりですぅ」と秘書の青ちゃんが熱いコーヒーをドリップで入れてくれる。「青ちゃん、社長の僕があまり会社に来なくてすまんね」というと「いいえ、社長が機嫌がいいのが一番ですぅ」とわけのわからぬ回答をよこした。

社員やスタッフは全員が四六時中、ネットで連絡、報告、相談のコミニケーションを取っている。全員が同じ時間に同じ場所に出社という従来の会社形式を取らないことは、わずらわしい人間関係を引き起こさないという利点もあるということだ。

光 ファイバーをアジトに導入したのは数年前で、原宿近辺では企業としては、IT化は先陣を切っていたと思う。配線工事の専門家がやってきて「これが光回線ですよ」と細い透明な針金程度の線を見せてくれたことがある。「ああ、これからは仕事のやり方が革命的に変わる」とその時は直感したのだが、それも束の間、 いまでは携帯、ADSL、光回線・・・とどこでも即座にネット上で仕事を済ませてしまうのが当たり前になってしまった。

昨夜も自宅のADSLに無線LAN接続してあるパソコンで原稿書きをしていると、メッセンジャーというチャットツールに島根県在住のMさんと英国在住のTさんが「こんにちは」とメッセージしてきた。「ああ、ちょうどいい、原稿書いてるんだが○○をどう思う?」とその場でチャットでインタビューしながら、あっという間に原稿を仕上げてしまったところだ。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.13掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人
銭湯でGO!-「夢銭湯」というイベントに参加してきた-
 中延駅そばにある普通の銭湯を借り切って10人程の多彩なゲストを招き、一人10分程度にわたって好き勝手なパフォーマンスをする町内会的お祭りイベントで ある。もちろん服を着たままだが、裸になった気分で男女が風呂に腰掛ける。笑いあり、真剣さありで会場は怒涛のごとく盛り上がり、風呂の背景には富士山のシチュエーション。

僕の出し物は「サーフィンの日々」と題して、趣味のサーフィンを銭湯でご披露しようと企画した。コスチュームもわざわざサーファーパンツとラッシュガード(タッパー)でキメての登場だ。ただの銭湯なので照明器具も小道具もないから、まずはつかみとして“ここは海だぁ”と思ってもらおうと、前日に 鵠沼の夕陽と波をカメラ付きケータイで撮影しておいた映像をその画面から流した。映像は銭湯全体に見えるか見えないかの小さいサイズなのだが、マイクを近づけると波の音がなんともたそがれを想わせる音響効果となって、銭湯が一瞬にして海岸と化した。ビーチボーイズの曲をながし、大きな波のうねりが背景の富 士山の下に押し寄せるかのイメージを演出、小生はパドル(手でサーフボードを漕ぐこと)をはじめ、テイクオフ(波に乗ること)までをその気になって演じた。
面白いと思った人は一人1個のビー玉をかごに入れるどこかで見たような投票制度になっている。僕の審査結果は「48ビー球」でなかなかの高得点だった。

実行委員会はゲストスピーカーの紹介として面白い企画もしていた。首から提げるコンパクトなデジカメを当事者に事前に渡しておいて、朝から晩まで 首から提げておいてもらう。そのデジカメは5分おきに自動的にシャッターがおりる設定がしてあって、撮れた写真をメールで所定のところに送ると銭湯会場の壁に展示される趣向だ。ゲストの生活がそのまま展示となるのだから面白い。

気づくと会場の視聴者のほとんどが、カメラ付きケータイ、デジカメ、ビデオカメラ・・・と手に手に撮影器具を持って撮りまくっている。「その写真 は何に使うの?」と尋ねてみると、「面白いから自分の友達にメールの添付で送ってやろうと思って」「家族がスピーチしたので記念に」「ホームページにアッ プします」などなどだそうだ。

超アナログな銭湯の演芸大会なのに、ケータイで写真やムービーを撮影してホームページに公開するなど、デジタルネットワークも町にすっかり溶け込んでいる時代を迎えたようだ。

NTT東日本「Solution TODAY」vol.12掲載
発行:NTT東日本千葉支店

連載タイトル/掲載紙NTT東日本「Solution Today」連載 / くぼたつのネットワーク自由人