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ITネクストビジネスを探る:記事一覧
# 028:アイデアを出せ!!アイデアを!
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 突然だが、この連載も今回で終了となる。そこで、ここ半年あまりの間に紹介したノウハウをまとめてみた(【 】は実践に役立つツール名)。

◆「オンリーワン」の時代には独自のビジネスや商品しか生き残れない。したがって、アイデアを出すことが仕事の中心になる
朝 一番からアイデア出しの仕事を始めることだ。それによって、1日中アイデアが出せるようになる。さらに、寝る前にはアイデア絵日記を描く。それが翌日の 「新しいことをやる気」につながる。【タブレットPC】ならキーボードやマウスが苦手な人でもペン操作でアイデア絵日記が描ける。

◆ 働きながら能力主義の時代に対応するにはeラーニングが効果的
eラーニング奈良、通勤時などでも能力に応じて学習できる。【ノートPCやPDA】に学習プログラムを入れて持ち歩けば、どこでも学習できる。

◆自社ホームページ(HP)は、もはや広告ではなく、それ自体がビジネスに不可欠なアイテムとなった
LOGデータからHPの利用状況を分析し、経営分析や事業内容などの改善を行う。「サイトトラッカー」(http://www.sitetracker.jp/)や「futomi」(http://www.futomi.com/)などの【LOG解析ソフト】を利用する。

◆ HPのアクセス件数と固定客を伸ばすには「コンテンツ更新」が重要
ウェブログという掲示板形式の更新ツールを使えば、携帯電話からHPを更新できる。【ウェブログ・サービス】には「MovableType」「Typepad」「ココログ(Typepad日本語版)」(http://www.cocolog-nifty.com/)などがある。

◆ 自社HPを携帯向けにアレンジすると顧客の利用頻度が急増する。
すべての携帯電話会社に対応したサイトを作るのが鉄則。また、携帯向けに簡潔な文章を載せることを心がける。【携帯サイト構築用ソフト】の「DesignWire」(ユーリード、http://www.ulead.co.jp/dwi/runme.htm)なら、簡単操作で携帯向けサイトが作れる。

◆ 携帯電話が本格的な「情報機器」になる
携帯には、電話やメールだけでなく、パソコンやテレビ、手帳や書籍などの機能が内蔵されるようになる。auの「CDMA 1X WIN」やドコモの「FOMA 900i」などの【第3世代携帯電話】をビジネスに使うことで、パソコンに縛られないワークスタイルが実現する。

◆ 発想支援のためのデジタルツールを使うことで縦横無尽に仕事ができるようになる
最先端のデジタルツールを使えば、いままでのノウハウや業務資料の再利用や、強烈かつ明快なビジュアルプレゼンテーションができるようになる。マイクロソフトの「Visio」「OneNote」などの【「オフィス」ソフト】を使えば、独創的な企画書制作が可能となる。

●まとめ
僕の予想では、今年の夏あたりからさらにスゴイ技術が登場するはずだ。それに伴って、一般のビジネスマンも最先端の技術を使いこなすノウハウが不可欠となるだろう。そこで来週から始める新連載では、最先端ながらも使いやすい、とっておきの発想支援ツールを紹介していく。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 027:ケータイで脳と脳をつなぐ
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 某出版社から「本を書いてくれませんか、テーマは自由です」という依頼を受けた。さて、どうしたものか…と思案したあげく、携帯メールを使って知人の意見を片っ端から聞いてみることにした。

 これが大当たり!次から次へと“お宝意見”が寄せられ、大助かりとなった。今回は、その“携帯式発想法”エピソードを紹介しよう。
まず僕は、携帯メールにこう書いた。「なんでもいいから提案して、と出版社から言われたんだが、どんなの書いたらいいかな?」
 20人ほどの知り合いに、このメールを送ってみた。すると、5分もたたないうちに意見が舞い込んできた。それに返信していたら、いつの間にかキャッチボールが始まり、30分もしないうちにちょっとしたブレストの形になってしまった。

 こちらの提案に対する反応はリアルタイムに返ってくるので、それを参考にアイデアのブラッシュアップがほいほい進む。楽しくて笑いが止まらな い。実はこのときロマンスカーに乗っていたのだが、メールを送った仲間の中にはアメリカ在住の者もいた。ところが、携帯メールをやり取りしているうちに相手が自分の横にいるような不思議な感覚に襲われてきたのだ。ネットは自分と“外部頭脳”を直結してくれる手段だ、と感動した瞬間でもあった。
 参考までに、やり取りのメールの一部を紹介すると…。

 「サーファーをやりながら仕事している今のライフスタイルなんか、リアルに書けると思う」「インターネットとか冒険物じゃないの?私なら食べ物だけど…」「セミリタイア裏技集、うまいもの食って生きる裏技、半日遊んで暮らす裏技とか…」「学び系ならスローライフ直結のITスキル、遊び系なら和風波乗りスタイルとか」etc

 携帯だけでなく、僕のウェブログ形式のサイト( http://www.kubotatu.com )にもアイデア募集のメッセージをアップしたところ、レス(返信)が早速入っていた。
 同じ会社にいても何ヶ月も話さない関係があるのに、携帯やWebサイトでのコミュニケーションだと脳と脳が直結して有意義な“会話”がどんどん進む。ネットによる「脳革命」みたいなものが始まっているんだ、とワクワクしてきた。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 026:発想支援ツール Visio2003
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 30年にわたって企画マンをやっている僕は、「パソコンやインターネットは発想支援ツールだ」と考えている。それを具体化したマイクロソフトの発想支援ソフト「Visio 2003」を使ってみた。

 「Visio」には・フローチャート形式の書類が簡単に作れる・図形を使った発想をシュミレーション機能付きで扱える・オフィスソフトとの互換 性がいい・画像データやサイトのリンク情報などの取り込みも可能といった機能が搭載されている。これまでに蓄積したアイデアや、独自に入手した情報など を再利用するツールとして便利に使えそうだ。

 中でも僕が一番気に入っているのは、「原因と結果」というタイトルのツールで、「フィッシュボーン」と呼ばれるアイデア編集が可能だ。
これは“ロジカルシンキングツール”といってもいい。聞いたこと、考えたこと、ひらめいたことなどの発想内容と、集めた資料・情報などをひとつの目的のためにまとめ上げる機能を備えたツールである。
 これを使えば、魚の頭の部分に最終目的や最重要キーワードを書き込み、発想内容や資料情報などをその目的実現とその成功のために集約していく構造図が作れる。昔から物事を始める前には「青写真を描け」と言われるが、このツールはまさに青写真制作ツールでもある。

 このフィッシュボーンを完成させれば、しっかりした企画の骨組みができる。
また、これを基盤に企画書なりプレゼンテーションツールなりを作れば、シンプルながら説得力のある提案に仕上げることもできる。
 「部下の企画書は見栄えはいいが、内容がなくて困る」とお嘆きの管理職諸氏は、「このツールを使ってやり直してこい!」とゲキを飛ばすのもいいかもしれない。

 さらに、このフィッシュボーンをWeb上のサーバーに置いてグループで企画することもできる。
 オンラインで書き込みができれば、スタッフが思いついた時に情報を更新できる。
 アウトソーシング形式のプロジェクトも実現できそうだ。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 024:夢のアウトソーシング
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 メールやデータベースなど、ネットワークを使う業務が定着すると、社員全員が会社で仕事をする必要はない。今年初め辺りから、わが社の社員も、海外と地方都市に移り住み、ネットで仕事をするようになった。
 “夢のアウトソーシング”態勢が整ったわけだが、最初は難問山積だった。

  一番の問題は、組織にとって一番大切な報告・連絡・相談が機能しなくなってしまったことだ。ネットはもともと“個人化”を促進するものだけに、それは当然のこととも言える。しかし、そうなるともはや同じ会社の社員でいる必然性もない。いわゆる超個人化現象だ。その結果、ある社員は正社員から契約社員になった。それも自然の成り行きだろう。

 右往左往しながら、なんとかこの1年で円滑にアウトソーシング業務が遂行できるようになった。その結果、わが社のような情報産業にとってアウトソーシングは情報管理コストやスピードの点などでメリットが大きいこともわかった。

 僕自身、会社に出社せずとも仕事ができるようになった。そのため、自分自身の仕事に没頭できる時間が増え、有意義な1年となった。妻からは「あなたはセミリタイアライフをしています」と言われるほどに仕事に海遊び(サーフィン)に、と自由な毎日を過ごした1年だった。
 早朝だろうが夜中だろうが、自宅のネットで仕事を済ませる日が増えた。さらに、グループウエアの活用によって出社も週1回で済むようになった。社長の身で“週1出社”とはなんとも複雑な気持ちだが、実はそのおかげで仕事の質は前よりもアップしたのである。

 社長が会社にいないと、社員たちはいやが上にもしっかりしなくてはならない。おかげで、仕事先からの評判も良くなった。
僕自身も仕事にゆとりができたことで、いつも笑顔で対応できるようになり、仕事関係者からの信頼をより多く得たように思う。
 会社に行かないで済む変わりに多くの人と会い、スタッフと一緒に現場に出かけて、その場で問題点を解決できるようになった。会社にいながら非建設的な会議をするより、現場で具体的な改善策を練るほうが、よほど意義がある。

 ネットワークによる効率化は、人間的なゆとりと仕事の効率化を生み出したのだ。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 025:『2004年型』求められる「発想型」人材
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
  年の終わりにあたり、ITを活用した「2004年型ビジネス」について考えてみた。

  来年のトレンドは・ナンバーワンからオンリーワンへ・通常業務からCRM&SCMへ・ヒエラルキー型組織からP2P(ピア・トゥー・ピア)組織へ・コネで稼ぐ業界構造から“中抜き” のネットワーク構造へ・消費者マーケットがパソコンからケータイへ移行などが挙げられるが、いずれにしろネットワーク環境の充実と日常的使いこなしが来 年の鍵となるのは間違いない。

 まったく新しいトレンドとしては、企業自身による「SEO活動」(企業が自社でホームページ業務を推進・管理すること)が活発になる。新しい部所として独立させる企業も現れそうだ。

  “21世紀型”の経営者はアナログの世界とデジタルネットワーク世界の両方を見据えられなければダメだ。現場に自ら出かけたり前線の人間と直接話をするこ とによるアナログ的な発想力と、メールやホームページで情報を送受信してコミュニケーションをとる能力の2つが必要だ。その両方を兼ね備えた者がリーダーシップを発揮するようになる。

 また、一般社員の経理計算や書類作成などの日常的な処理業務のほとんどは、コンピューターで自動処理できるようになる。そうなると、ビジネスマンの主な仕事は従来の「事務」ではなく、アイデア出しが中心の「発送業務」になるだろう。
  その場合、これまでのような“イカサマ企画”(インターネットの関連サイトからコピーした内容を自分の企画書に貼り付けるといったにわか仕込みの企画書) は通らない。2004年は独創性と結果を伴った「企画力」が試される年になる。個々人の実力は、科学的な情報力と鍛え上げられた発想力で計られる。具体的 には、締め切り期限内に投資対効果が見込める新しい発想のビジネス提案ができるか否かが問題となるのだ。

 2004年は「発想型」の人材が求められる年になりそうだ。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 023:ケータイはビジネスの宝庫
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
  ケータイは電話やメールだけのものではない。僕自身、最近こんな経験をした。


  場所は小田急線の片瀬江ノ島駅。湘南で、いつものように大好きなサーフィンを終え、さあ帰ろうとロマンスカーの切符を買おうとした。ところが、切符売り場 は長蛇の列。発車まで数分だったが、その時僕は思い出した。「そうだ、ロマンスカー@clubに登録していたんだ!」。

 「ロマンスカー@club」( http://www.odakyu-co.com/club/index.html ) に入会すると、ロマンスカーの座席予約と特急券購入がケータイで行えるのだ。実際にケータイからIDとパスワードを入力すると、いとも簡単に席が取れた。 翌日、映画館に行くと、若いカップルが入り口でケータイを差し出している。指定席がケータイで予約できるのだ。もはや、昔のように並んで待ったり席が離れ てしまうこともない。
 つまり、ケータイはこれまで無駄な時間を費やしていたレジャーを大きく改善してしまったのだ。

 あと数ヶ月で次世代ケータイが市場に出回る。すると、これまでより速い回線や便利な機能がポケットに入ってくる。従来はパソコンでやっていた様々なことがケータイで行えるようになる。
  具体的にはホームページ(HP)サーフィンやキーワード検索、ネッとショッピングをケータイで行う時代になる。それはつまり、ケータイによるインターネッ ト利用が収益構造を持つということだ。ケータイのサービスが2005年には3兆円産業になると言われる理由はここにある。

 チケット予約のほかにも市場はいくつもある。ケータイに200万画素のカメラが搭載されれば、プリント産業が見込める。旅行先で、ケータイで撮った写真をサービスセンターにメールしておき、帰りの駅や飛行場でプリントした写真を受け取るサービスも開始された。いずれはムービー・ケータイの動画をDVDに記録して渡す サービスも登場するだろう。
 ケータイの高速ネットサービスは始まったばかりだから、この市場にはビジネスのタネが無数に転がっているはずだ。そこで僕は最近、中小企業の経営者を対象にした講演会で「パソコン向けの自社HPを、そっくりそのままケータイ用HPとしても付け加えなさい。そうすれば、 それは金のなる木になる」とアドバイスしている。

 そんな折、タイミングよく「ユーリードシステムズ」から、 「DesignWire」(税別1万4800円)というソフトが発売された。ドラッグ&ドロップだけの操作で、パソコン用HPのドキュメントを携帯用HPに変換できるというソフトで、ケータイ全機種に対応。リンクチェックや、レイアウトの再編集もできる。12月5日の発売だが、11月11日には同社のサイ トに体験版が公開される*ので、試してみるといい。

※2009年5月現在、販売は完了しています。


連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 022:あなたの企業は大丈夫!?ーステルス・ウイルス
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
  セキュリティーの専門家と飲みながらゾッとする話を聞いた。
  「新種のウイルスは毎日50-60件発生している。そのうち国際的に凶悪のやつは年間2、3件だったが、今年になって毎月1-2件に急増した。ただ、現在 のウイルスは18歳から25歳のコンピュータオタクによる犯行がほとんど。しょせんは素人の単独犯だからなんとかなる。しかし今後、組織化したプロハッカー集団が出てくるかもしれない。そうなると手に負えなくなりそうだね」と彼は言うのだ。

 最近のウイルスは「多形態」といって、自分でコードを変えることで突然変異を繰り返しながら複合感染していく。そのため、検出が難しい。しかも、ひとたび感染すると、そのパソコンに登録してあるメールアドレスの相手先全員に自分の分身を送り込み、次々に姿を変えながらねずみ算式に転移汚染していく。また、ステルス戦闘機のようにレーダー網(ウイルスチェック網)をかいくぐってコンピューターに取りつき、あっという間にそのマシンを制圧してしまうタイプも出現している。

 もし、それを企業スパイが“武器”として使うとマズイことになる。新種のウイルスをターゲット企業の基幹サーバに侵入させ、貴重なデータを人質にして立てこもりながら企業の生気を吸い尽くすという産業サイバースパイが可能となるからだ。

 実際にどのような事態が想定されるか?たとえば、この手のウイルスを企業のサーバに侵入させ、そこにある機密情報を別のサーバに送信する。その後、取得した機密情報をネタに企業を恐喝する。社会的な信用失墜を恐れる企業の中には、取引に応じるところも出てきそうだ。

  先の専門家は「世界の中でも日本企業は“ハッカー天国”と呼ばれているよ。その最大の問題は管理職たちのセキュリティー意識の低さ。平気でパスワードをメールしたり、電話で復唱したり、手帳にそのまま記録しているらしいからね」と嘆く。そのうえで、さらに怖いことを言うのだ。

 「すでに “ステルス・ウイルス”がどこかの基幹サーバに潜入して悪さをしている可能性は否定できないね。そこで得た企業機密をライバル企業に売り渡すという“ビジ ネス”だって考えられる。新製品の企画書や予算書、稟議書といった重要書類がライバルに筒抜けじゃ、競争に生き残れるはずがないよね」

 あなたの企業は大丈夫だろうか?

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 021:企業力チェックはホームページを調べてみる
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 ある某銀行役員が飲もう、と行き付けのジャズバーでバーボンをやっているとこんな話になった。来年にかけて銀行による企業の債権放棄策を実行するというのだ。債権放棄とは文字通り「借金を返さなくてもいい、つまりチャラにする」という意味だが、銀行の狙うそれはちょっと意味が違う。
 「借金はチャラにしてあげるから身軽になって、一から出直しませんか、わが銀行と・・・」という優良企業への提案をするという意味なのだ。

  「銀行というのは資金を貸し出して、相手が儲けてその利子分を含めて返済してもらうことで成り立つ金貸し業で、相手企業がとにかく儲かってくれなきゃこっちも御陀仏になるわけ。しかし98%が中小企業で構成される日本企業構造にあって、地方を含む全国約60万社におよぶ企業全部がデフレスパイラルの引力から脱出できるとはとうてい考えられない。良くて20%〜17%しか生き残る企業数は見こめないのではないか」という。つまり企業全部を銀行の対象とする考えを捨て、優秀な企業のみを選択してそれ以外は切り捨てるというのだ。

 「いよいよそうしないとこっちももたない。不良債権はあるがまだまだ実力とやる気のある企業はある。そこと腹を割って話し合い資金貸し出し、企業および人材紹介、経営戦略サポートなどビジネスコンサルすることでこのデ フレスパイラルを切り抜ける作戦にでる」のだそうだ。「他は見捨てるというよりも、こちらからはもう何もしない。そもそもそういう会社は企業努力もしなかった、IT化や知恵の創出などさんざんアドバイスしても馬の耳に念仏だった」と三行半を下す。「問題はどの企業が将来性があるか? を算定する基準をどうするかにある」

 そんな話しを聞かされてからやおら担当者は僕にこう切り出した「企業チェックマニュアルの作成を手伝ってくれませんか。期限は今年の11月から来年4月、判断基準とマニュアルは銀行員が判定するまでの資料つくりと考えてくれればいい。企業へのインタビューは少なめに水面下で事前調査をした段階で確実にその企業の将来的可能性を判断できるような仕組みを作って欲しい」という難題だった。

 そこで提案した事はまずは企業審査の定番1・2だ。
 1) キャッシュフローチェック:
 現金を対象にその支出と収入内容をチェックする。収益となった毎月の現金明細をから企業が何を売る事ができるかを確認する。また支出した現金の明細からは経費やコストなど費用対効果、収益率を割り出す。つまり現在儲かっている会社は第一関門合格ということである。
 2)企画力:
  その企業リーダーの将来展望をチェックする。いわゆる企画書を吟味するが、特にコアコンピタンス(企業の独自性、強み)を生かしているか、近未来の消費行動や価値観の変化、市場変化を読み取っているか、業界の再編成、業務変換、IT実用導入などを実利を前提として準備計画があるか・・・等をチェックする。

 ここまでは、銀行のお得意様再建マニュアルにあるようなお決まりごとだが、僕が提案したのは『自社ホームページチェック』だ。
  「企業側に知られずに事前チェックできるしくみが欲しい」という条件がある以上、キャッシュフローは銀行の特権でできても企画力はインタビューしなければわからない。しかし自社ホームページはIR(決算書)と社長の経営展望を載せるのがいまや常識となりつつある。もしその企業がいまだ未完成なのであれば、 作るようアドバイスをしてこちらの協力体制を受け入れるかどうかをチェックすればいい。

 3) 企業チェックの秘策は以下の『自社ホームページ閻魔帳』にある
・自社ホームページがないならIT化が進んでいない事を意味するから没。
・IRが記載されていないなら実体のないでっちあげ企業と同じことになる。公開されていれば税務署が閲覧しているので嘘はつけない。企業が実在しているがIRがないなら、なんらかの表ざたに出来ない経理状況だということで没。
・社長の企業展望がなければ企画力不足で将来性評価はできない。「わが社は一丸となって…」とコブシをあげていても、具体的な企画内容と目標年月日がなければ投資対効果を見こめないため没。社長名や役員名が明記されていなければ責任の所在がないので没となる。

 以上、いよいよ閻魔様のお出ましとなるか、七福神のご到来となるか中小企業の真価が問われる年末がやってくる。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 020:携帯が仕事場に
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
  「携帯はこの上ない情報機器だ」と話すと首をかしげる人がいる。何でだろうといろいろ聞いてみると仕事で使う機会がないからというのが大方の意見だが、どうもそれだけではない気がする。そこでくぼたつ流携帯実用術をまとめてみたので読者のみなさんとどこが違うか考えてみてほしい。

 僕の場合は携帯が仕事場である。パソコンも事務所も使うが携帯がプラットフォームになっているからはやり携帯が仕事場である。プランナーであり、会社経営者であり、もの書きである僕は携帯をこんな具合に使う。

●メモとして使う
1)考えたことは自分宛携帯メールにメモって早くスッキリするようにしている(どうも覚えておかなければいけない事があると気になって自由な発想がでないからそうしています。特にTo Do Listなど)
2)アイディアメモなど整理することがめんどくさいのでメーラーの受信箱をいれたままにしている。(最近はMOBLOGにメモを更新データとして載せてしまっている)
3)「あれどこしまったっけ?」はメーラーのキーワード検索で探す(メーラーのキーワード検索を使うが、メール一覧から同じタイトルをソート検索して比較しながら目を通すこともある)

●連絡する
4)連絡しなければいけない相手には、思いついたときにメール送信して忘れる。(ややこしい話は一度電話するが、いない場合は携帯メールに概要を送信する)
5)緊急のときは携帯電話をして難を逃れる。(相手がメールやらない人の場合もしかり)
6)社員との「ほうれんそう」報告連絡相談は携帯からグループウェアにアクセスしてメールコミュニケーションする。(日報の報告というよりも「これどうします?」といった相談が多い)

●情報収集する
7)好奇心はおう盛だがものぐさなので、キーワード検索してその場で情報を読み捨てする。(慣れが重要、携帯使いづらい会議中などではメールにメモしておいてあとでキーワード検索)
8)お決まり情報(天気予報、簡易ニュースなど)は携帯サービスで定期的に携帯メール受信して読み捨てる。(無料サービスをもっぱら使っている)
9)Myスケジュールはグループウェアーで社員全員が自由に書き込みしている。

●ホームページを使う
10)ホームページの更新がめんどうなので暇なときに携帯からそれぞれのMyMOBLOG(4種のサイトがあり公開中2非公開2)を使って済ませてしまう。もっぱらサーフィンに行く途中のロマンスカー(新宿~片瀬江ノ島)の中でやっています。
11)更新内容の追加はやはりMOBLOGからコメント機能に更新して済ます。(携帯からBLOGコンテンツの編集はまだできないのでコメントにカキコしてます)
12)リンク先が更新するとひと通り目を通す。(でも5対1で新聞、書籍を読むほうが多い)


  どうでしょう? みなさんの携帯活用と比べると違いはあるでしょうか。これをまとめた僕自身は社員から「自由人」と呼ばれてしまうほど会社にいない放浪癖のある人種で、モバイラー命となっている身ですから、比較対象としては特殊な存在で、1〜12までのほとんどのことは一般企業人には無用かもしれません。

でも僕はこう考えているのです。

 パソコンの前にいても新鮮で地の着いた発想は出ないから、外をほっつき歩いているわけで携帯はその道具として使っているのです。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 019:携帯電話の新入力法「バーチャルキーボード」
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 携帯電話はどのように進化するかは誰しもが興味のあるところだろう。いろいろあるが今回は身近なテーマとして入力機構を考えてみたい。
これからの近未来キーボード商品の一例として「バーチャルキーボード」がある(写真参照)。
 だが読者の皆さん!果たしてこれはヒットするとお考えだろうか?以下にその答えとなる例をあげるのでどれにあたるか当ててみよう。もちろん答えは1年後の庶民が回答を出すことになるが。

1.バーチャルキーボード派
  「携帯の問題点は入力の難しさにあったんだよね。たとえ指で文字を打ち込むといってもキーピッチは小さいし狭いし、だいたいモニター画面が小さすぎてとに かく不便だったでしょ、このバーチャルキーボードは願ってもない新製品だ、これでパソコンもPDAも吸収しちゃった携帯の一人勝ち、ビッグマーケット間違 いなし!」

2.従来派
 「携帯の入力は片手で入力できるところがメリットなのだ。電車に乗っていても隣の人にじゃまにならない し、つり革につながりながらでも操作できるのがいいのだ。ソファーにごろ寝しながらもOK、デスク上は書類だのキーボードだのでバーチャルキーボードを投 影できるスペースなんてないじゃないか、その点携帯は邪魔にならないし、デスクトップパソコンを使いながら携帯メールもできるのがいいのであって、それは 片手で操作できる今のままがいいのだ。携帯はポケットからサット出してササット用事済ませてササットポケットにしまう軽快さが売りなのさ」

3.音声認識派
  「そもそもキーボードで文字を打ち込む発想自体がもう古いんだよ。これからシルバー世代が急増したら視力や指の運動神経が鈍った人にはそりゃ無理ってもん さ、だから音声認識でいいじゃないの。しゃべればそのまま文字にしてくれるならこれほど楽なことはない。ボイスコーダー機能にもなるから二倍使い勝手の範 囲が広がるし。あの小さいモニターの文字だって音声に変換してイヤホンなんかで聞けばいいわけさ」

4.ビデオメッセージ派
  「音声認識といったってなかなか難しいものがあるよ。だいいち今でも個人差の大きい声の質や発音の癖とかでうまく文字に変換してくれないのが現状じゃないの。音声認識の実用化はまだまだ先だって言うよ。それならいっそテレビ電話機能やビデオメッセージにしたほうが伝えたい用件がボタンひとつで録画できるの だからしゃべればいいのさ。映像だから一人だけじゃなくてその場にいる人たちみんなでしゃべればいい。物や風景なんかも映し出せるのだから臨場感たっぷり だよ、映像情報は文字情報の何十倍ものメッセージ内容が濃いんだよ。とにかくメッセージの受け手にしても要件が一目瞭然じゃないか。百聞は一見にしかずってもんさ。最近のビデオ携帯を主婦が使ってメッセージを送ったりしているというよ。主婦は手っ取り早く便利で経済的なグッズを生活に取り込んじゃう天才なんだからもうヒット商品のバロメータだよ。その主婦様がお使いになられているんだから文字や音声飛び越えて一気に映像メッセージ&コミュニケーションの時代到来さ」

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 018:ケータイ片手にコンペで賞金稼ぎ
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 片手で一攫千金も夢じゃない。携帯を使ったコンペで賞金、懸賞品を稼ぐ方法を教えよう。
 道具は携帯ひとつでOK、あなたが暇なときに片手で応募すれば運良きゃ当たる。

 それでは早速そのノウハウを伝授いたそう。読者の皆さんもポケットから携帯を取り出してこの成功マニュアルどおりに進めれば大富豪まちがいなし(かも)。
 まずはどんな懸賞があるのかキーワード検索で「懸賞」と入れてみよう。ここではAuのEZwebのキーワード検索を使って実験してみた。キーワードに「コンペ」と入れて検索してみたところゴルフサイトがヒットしてしまった。そこで「懸賞」と入れ替えると80件ヒットした。この時点でまず成功へのノウハウがある。

★片手で一攫千金(以後「片金」と呼びます)のためのレッスン1は“ヒットするキーワードを探せ“です。
 ホームページにある言葉は同じ意味でも言い回しが千差万別になっている。気を利かして万人が思いつきそうなキーワード登録をしておいてくれるな どと、きめ細かいサービスを用意していてくれるネットワーク知識のあるWEBマスターはまだまだ日本には乏しい。だからこそ、こちらからお目当てのサイト を検出するキーワードを探るノウハウが必要となる。これができなければ懸賞サイトを選ぶことも、その応募に必要な情報を入手することすらできないことにな る。その反面、キーワード検索で目的の情報のありかを見つけられずに諦めてしまう人がいればいるほどこちらにとって有利となる。通常は懸賞で一発当ててや ろう!とおもってもどこに懸賞サービスがあるのかわからないものなのだ。ましてめんどくさいからなかなか応募者は集まらないものなのだ。いくらインター ネットが普及したご時世でも、思いついたら辞書代わりにキーワード検索をする人は十代を除いて皆無に等しい。僕の感では多くて十人に一人つまり一割程度しかいないのではないかと思う。さらにキーワードで必要な情報源をヒットさせるまでにはあれこれ試行錯誤しながら探らなければならない。そうなると「ええーぃ、めんどくさい、やめた」となりコンペティターはさらに消えていってくれる。さらにお目当てのサイト一覧まで行きつける割合は十人中の五人に絞られているはずだ。つまり当初懸賞ねらおうと思った人数の0.5%しかたどり着けない。
 つまり携帯で懸賞GET!は「鯉の滝登り」なのである。目指すは滝の向こうの懸賞品!ただの鯉で終わるか、昇り竜となるかのゲームなのである。

★片金成功のための極意、レッスン2は“携帯を使え”だ。
 懸賞といっても要はアイディア勝負だ。企業側にとって応募してもらう目的は商品のアイディアがほしい、画期的なサービスのヒントがほしい・・・ などアイディア目的がおおむねの狙いとなっている。もちろん会員獲得とかマーケティングを目標とする場合も多々あるがそういった懸賞品は得てしてショボ イ。われ等片金族としてはそんなセコイ商品は眼中になく、目指すは一攫千金なのだからして懸賞品、懸賞金にはこだわりがなければならない。しかるにアイディア勝負なのだが、さてこのアイディアを出すことに命を懸けるに当たって、働く身の上にいたっては日常でそれにかけられる時間はおそらく五分程度しかない。では五分で一攫千金をどうやって実行するか?これはもう決まってます、ご存知、通勤時間を使うのがもっとも効率的なのだ。

 まず駅のホームで電車待ち時間に「エーと今日の片金テーマは?」と片金問題を携帯で読み取ります。あとは電車の中で考える。電車の中とはつまり 思考空間であります。座禅の空間なのであります。座れれば只管打座、立ちなら只管打立なのであります。その瞑想の時間を片金問題のアイディア出しに使うの がポイントとなります。意外とやってみれば到着するまでの時間が制限されているのでアイディア出しのテンションが上がりグッドアイディアが出る確率が高い。なんですと?疲れるからそんなのできない、とおっしゃる?「渇!渇!」片金目標は片手で一攫千金ですぞ、この程度の根性がなくして夢の実現はないの であります、性根を入れ替えなされ。つらいと思ったら“この苦労の先には一生楽して暮らせる棚ボタ金が舞い込んでくる”と念頭に置いて自分を叱咤激励するのであります。

★さよう片金レッスン3は“電車で発想する”であります。
 そうしてインスピレーションを得たあなたは電車を降りるときには毎朝のようにホクホク顔。あとは応募懸賞先にアイディアを送ればいいのですが 簡単なものなら会社に向かう信号待ちか昼休み、あるいは帰りの電車待ちのホームで携帯から送信してしまえば、あとは野となれ山となれ!待てば海路の日和有 りとなる。
 応募に長い文章が必要なら、パソコンのキーボードで入力してから直接送信、あるいは応募のとき携帯からコメント入れたほうが有利になる場合もあるので、そのテキスト内容を携帯メールに一旦送信してから、コピーペーストしてあらためて応募先に送信という裏業を使います。
最近のモバイル応募条件には写真つきもOK、とありカメラつき携帯をお持ちの方は、アイディア資料になるような写真を日常から気をつけておいて、 見つけた瞬間に早撃ちマックすれば賞金獲得はさらに近くなる。携帯をポケットから抜き、カメラをセットしてシャッター、練習すれば5秒、片金族としては 3.8秒にまで腕を上げてもらいたいところだ。
さて肝心の懸賞サービス内容だが以下のように総計80のリストが表示された。
 懸賞情報(14)、チケット・試写会(18)、旅行宿泊券(4)、クイズ・その他(38)、クイズ(6)とヒットした。
懸賞品の例としてはパソコン/家電、玩具/ゲーム、インテリア/雑貨、ファッション、食品、本/DVDとあり、たとえばDVDだと「千と千尋の神 隠し」「ピノキオスペシャル エディション」「アニマトリクス」「ガンダムエースバックナンバーパック」「パチスロ必勝DVD」がもらえる。
中には「競馬シュミレーション参加無料で最大1000万円当たる」というたぶん会員をたくさん集めて広告宣伝活用するといったネットでの広告代理店システムで運営しているサービスもあった。
ここから先は皆さんの携帯から検出していただいて、お好きな項目を掘り下げて閲覧してみるといいだろう。

もうひとつi-modeを使った懸賞サービスの検索結果をご紹介しよう。
1.imodeでは検索しなくともすでに懸賞コーナーが用意されていた

2.300円会員&90円会員向けには1懸賞情報2公募情報3フタリデ懸賞(ペアで応募)とある

3.無料サービスだと
1)無料懸賞MyID:一度応募すれば次からの応募が楽
2)懸賞GET`S:毎月500件以上の懸賞を掲載中!ジャンルで検索できる
3)公募懸賞ガイド:豪華懸賞、賞金など当たるとあり、実例としてアロハシャツ、使い捨て児童英語学習ソフト、電動歯ブラシ、ベトナム製米焼酎などがもらえるようだ
4)懸賞クロスワードハウス:クロスワードパズルを解くと懸賞に応募できる

4.他にはフォト短歌:短歌とイメージ写真、夕日選手権:夕焼け写真募集、あぁ野球バカ、琴線律、創作応援占い・・・と趣向を凝らした募集が続く

ではどのように検証結果を発表しているのかというと、クイズ付き懸賞の当選者発表として「最近3日間の新着」には約30応募品目の表示がある。たとえば 「ビール券3000円分」を開いてみると10人の氏名(県別)が表示してあるのだがここまで公開しているところを見ると、当たり前だがいかさまはなしのよ うだ。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 017:我がユビキタス・ライフ充実!
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 携帯用のキーボードを購入した。コレすこぶる便利だ。それにスタイリッシュ!
 パソコンの代わりに携帯でメールなど情報管理するようになって半年になる。おかげで便利なのでパソコンを使うことがほとんどなくなった昨今である。ただ困っていたのは原稿書きができないことだった。指入力では遅すぎるし長い文章を書くには不向きなのが携帯の欠点だ。

  連載担当のS木氏が「携帯用のキーボード発売されるよ」と一報入れてくれた。きっと僕がいつも締め切りオーバーランの常習者だからハッパをかけたのだと思 う。ましてパソコンから携帯に切り替えたのは僕が送るメールアドレスを見て先刻承知のはずだから“あいつに原稿書かせるには携帯でもいいから書かせるしかない。それには携帯キーボードが一番”とひらめいたに違いない。

 最近ある大手情報通信産業の社長さんからこんな質問をされた「あなたは一日の内で一番長くやっていることは何ですか?」きっと初対面の人となりを知るのにいつも尋ねることなのだろう。
 「移動ですね」と答えるとその社長は「ほおぉ!」と驚きと興味をもってうなずいてみせた。
  「ユビキタス(の時代)は来ますか?」と次の質問。「もうやってます。パソコンは使わなくなったし、携帯だけで連絡報告相談など仕事や社会生活に必要な メッセージやコミニケーションをメールやグループウェアーで手軽にこなしている。日常の知りたい情報はブックマークしといてワンクリックで呼び出せる。 キーワード検索も可能だから辞書代わりにもなる。カメラ機能もビデオ機能も付いているからビジュアルコミニケーションや写真による情報交換も簡単にでき る。これがないと仕事になりませんね」と答えた。

 事実いくら携帯が普及したからといってここまで日常の情報機器として使いこなしているビジネスマンはまだまだ少ないだろう。ただし次世代である10代の若者を除いてはだが。

  僕が移動するというのは歩きもするが電車に乗ることがこの一年多くなった。読書をしたりちょっと書き物をしたりすることができるので新幹線などテーブルつ きの席を好んでよく乗るようになったのだ。この電車オフィスがスタイリッシュなモバイラーにとってはこのうえなく快適そのものだ。じゃま者はいない、景色 は変わるので気分爽快、桜の満開も見ながら仕事ができるというものだ。また試験に制限時間があるのと同じに電車オフィスは到着駅までの時間制限があるため 集中力が増して仕事がはかどる。事実アイディアもたくさん出るのだ。

 これまでは電車オフィスではアイディアなどはポストイットに万年筆 で書き込んでいたのだが問題なのはそのまま放置して結局忘れ去ってしまうことだった。アイディアというものは旬のものでその場で料理して食べないと意味が ない。僕のファイル箱にはアイディアを書き込んだポストイットの大量の束が粗大ごみのように積み込まれているのだが仕事に生かせれていないのが現状だ。そ れを生かそうとすればポストイットに書かれたアイディアをパソコンに入力してネットワークサーバーのファイル保存に格納しておく作業をしなければならな い。

 その無駄が今回購入した携帯キーボードがあるおかげで解消されるのだ。
 テーブルつきの電車オフィスでCDウォークマンでボサノバでも聞きながら写り行く景色に目をやり、おもむろに携帯メールにアイディアを書き込んで送信すればおしまいなわけだ。
送られたアイディアメールはメーラーのファイル追加機能に「アイディアファイル」を設けておいてそこに自動保存されるように設定しておけばメール整理する必要もなくなる。
 必要は発明の母、というけれど情報社会になってからは不便は発明の母なのだ。

アールボード
折りたたみ収納時:150x90x10mm
重量:180g
キーピッチ:16mm
キーストローク:2.2mm
ローマ字入力 かな漢字変換可能
au用/Docomo用の二機種

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 016:BLOGをご存知だろうか?
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 BLOG(ブログ)をご存知だろうか? 普通のホームページよりも更新が簡単で、楽で、面白くなる。一種の「掲示板付のパーソナル日記用ホームページ」 とでもいおうか、とにかくホームページと掲示板と携帯サービスとメールマガジンとホームページエディタを全部まとめて簡単に使えるようにしたものなのだ。 他にもたくさんの機能が日々新たに公開され、急速に発展を遂げている。

 まるでインターネットがテキストやチャット機能だけだったときに突如としてこの世に登場したWWW(今の写真と文字でできた紙芝居のようなホームページ)の再現のような衝撃を受ける。
 BLOGについて、詳しくはココにインタビュー記事が書いてある。
 僕の場合はさっそく自分のホームページのトップページをBLOGシステムのひとつ「MovableType」で再構成したのだが、こんなに便利だとわかってきた!

(1) ホームページの更新がすべて携帯で済ませられるようになった。たとえば新幹線とかの長距離電車に乗り、コーヒーなんぞテーブルに置き、足を組み、頬杖をついて、ふーっとため息なんかついてからポケットから携帯を取り出し気楽に自社ホームページを更新する。
 Moblogといって携帯からメールでメッセージと写真を添付して送信すると、そのままホームページに更新されるようなこともできる。写真付でコメントとしてトップページにコンテンツが更新されるわけだ。
  携帯ではもちろん親指打ちだからたくさん文字を打つのは厳しいのだが、それがかえって簡単明瞭なメッセージとなるため、読み手はエキスだけをgetでき る。結構それがホームページの評判を呼んでいる。写真もケータイのカメラで撮ったものをアップするのだが、その時その場でいいと思ったシーンを撮影しただ けあって、臨場感というか生っぽいリアリティーの写真がありこれまた好評なのだ。また女の子が飲み会などでその場で送ってくれたポートレートなんかは我が サイトのお宝となっている。(これがアクセス数を大倍増!)

(2)マンスリーカレンダーを左上にセットしておくと更新日にリンクが自動的に入る。月日別コンテンツを検索したいなど時系列的なバックナンバーリストにもなって閲覧するのに便利だ。もちろんこれまでのコンテンツを目次にして サイトマップにすることができるから今までの苦労の賜物は引き続き生かすことができる。

(3)極めつけは、BLOGの設定で、コンテンツが更新されると自動的にメール発信することができる。そのメール先に知人やグループのMLなどを設定しておけば、メールマガジンの発行も同時にできるわけだ。

(4)もちろん携帯からもこのBLOGは閲覧できる。最近ではパソコンでホームページを見る比率よりも携帯で要点だけをササッと読み取って、ササッと閉じる利用比率が高くなってきているから今後の需要の伸びが楽しみだ。

 以上わが実験サイトからの報告レポートでした。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 015:今回は発想について考えてみよう
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 僕の場合は企画歴 30 年、アイディアが商売なためアイディアだしに関するあらゆることに日ごろから気を配っている。毎日の絵日記はもちろんだが、それよりも脳と気分の調整、体調や健康に気遣うなどさまざまな分野で意識的にケアしている。

 30年間もアイディアだし続ける自分を維持し続けるということは、けっこう大変なことなのだ。ほとんどの企画マンが今では消えていってしまい、現役なのは2、3人しか残っていない。

 一番心がけていることは「変化を続ける」自分でいようとすることだ。

  たとえばわかりやすくいえば洋服だ。僕の場合は紺のスーツと白いワイシャツ、ネクタイといったお約束ビジネスマンスタイルは10年に一度も着ない。あると きはカジュアル、あるときはジーンズ、あるときはビシッと・・・といった具合に TPO に応じて着分けている。これには金もかかるし、時間もかかる。つまりたいへん手間隙かかることなのだ。あえてそれをするのはなぜか? というと己の修行だ からだ。毎回毎回、着ていく服を考えるわけで、それはつまりこれから出かけて行く先のシチュエーションを脳裏に描き、そこに合うファッションスタイルを創 造することになる。またどんな人と合うかも考えることになり失礼にならない服、場違いにならない服、肩身の狭い思いをしない服・・・と条件を念頭におきな がら数分間ズボン、シャツ、上着、靴・・・とトータルコーディネートに身を包んだ自分をイマジネーションしなければならない。また自分を好感のある人に演 出、信頼のある人物像に演出、個性のある人に演出・・・といったことまでいちいち、出かける先のストーリーを脳裏で組み立てる。

 こんなめんどくさいことは努力と忍耐がないとできないことなのだ。しかし修行であるからして日夜、半日後の自分をイメージ習慣は絶やさないでいるのではあるが。

  発想とはそもそも、これから何をしようかといった先の空想であり、シナリオ創りである。しかも実際にそこにいき、創造したとおりにその人に合い、話し合い、目的をかなえようとするわけで、自作したシナリオしたとおりに運ぶか否かは毎回、結果が出るのを楽しんでいる側面もある、いうなればそれが面白くて続 けられる、とも言えるのだ。

 洋服を選ぶことになると、よくあることは「どっちの服にしようかな?」と迷う場面だ。そこでたいていの 方は“いつもの“を選ぶのが通例だ。服を買いにいくと何度でも”いつもの色”“いつものデザイン”を選ぶのもしかりだ。しかしこんなとき発想のプロとしては迷わず新しいほうを選ぶことにしている。何事も経験だ。経験したことがない方を選ぶことで「おおお、こんな感覚があったのか!こういう世界こういった価 値観もなかなかいいもんだ」と思わぬ発見があるからだ。

 その新しい体験が視野を広げたり、ともすると凝り固まろうとする自分勝手な価値観に陥るのを避けられることができる。

 インターネットを使う仕事なので当然これはパソコングッズにも置き換えられる。

  デスクトップパソコン→ノートパソコン→ PDA →携帯→インターネットカフェ→タブレット PC ・・・とメーカーの思う壺なターゲットである我輩は仕事のおもちゃグッズを少し使っては次々と変えてゆく。これもその都度、使わなかった脳をむりやり起動 させることに役立っている。

 音楽も変える。 CD ショップに行くと視聴できるので、好きなジャズコーナーの行き返りに通るロック、ワールドミュージック、クラシック、ラテン、 60` 、癒し系と違うCDを買い込んでは夜中に聞いてみることしばしばだ。

 10代、20代の若者になぜヒットしているのかも何度か聞いているうちにハッと感じ取る瞬間も幾度となくあった。

 移動も数年前はバイク、それからスポーツカー、 MTB 、ウォーキング、タクシーになり今ではもっぱら都内はスケボーで移動することすらある。

  スケボーライフでわかったことは、自転車と同じで公道やわき道を自由自在に移動でき、電車バスに乗せられ、ロッカーにしまっておける。半月も乗り続けてい るとスケボーファッションがなぜあのようにダボダボでルーズなのかわかってくる。それは都内のアスファルトジャングルを軽快に動き回れるだけの動きやすさ と頭からすっぽりかぶる帽子は転んだときにダメージを受けないようにするセーフティーガードの役目を満たしているのだ。スニーカーも横の力に強く、擦れの耐久性に優れている素材を使っている。そんなこんなで、いわゆる横のり族(横を向いて乗るスポーツ、スノボー、サーフィンなども含む)のファッションがわ かってくるわけだ。

 こんなことがあった。半年前、トヨタ自動車の先行研究所という20年後の移動手段を企画するエリートプロジェクトに講演しに行った折、スケボーファッションで乗り込んだことがある。

  都内での無敵の乗り物として提案しようと思ったからだ。しかもそのファッション機能もプレゼンしようと企んでいた。もちろんスーツ姿連中にガツンと一発発 想転換をと、スケボールックで登場しようと狙ったわけだが、会場を見て驚いた。みんな似たり寄ったりの格好をしていたからだ。 20年先を考えるのにスーツの必然性はないのはもちろんだが、実のところ固定概念からいかに束縛されない自分でいようとする姿勢を重視したからなのだ。

 講演では「燃料電池なんぞはやりつくしているようですからスケボーにリニアモーターつけて走らせましょうよ。一度蹴れば東京から大阪まで行けるようなやつ」と夢を熱く語ったが反応は“それもう考えているんですけど”だった。

 一方通行出口なしの経済社会にあって、『明日の夢に託す』仕事のあり方があらゆるビジネスマンをブレークスルーさせるのではなかろうか。

 それにはまず発想力をもう一度目覚めさせることからの提案でした。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 014:新刊は電子出版オンリー、なるか電子出版フィーバー!
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 この連載が電子出版されることになった。
 夕刊フジのこのコーナーで書き溜めてきた約150篇のコラムの中から35篇あまりを選抜した内容がインプレス電子出版から「くぼたつのIT個人武装術」と して4月に発刊される。この挿絵がその表紙だ。イラストレータさんはロン毛、顔黒の僕をネットサーファーとサーファーを掛け合わせたらしい。本の題名は担当者たちが3時間もああでもないこうでもないと議論したそうだ。なぜか題名にこだわるんだよね、業界人はいつも…?

 電子出版にしようと思った動機は、世の中に自分の書いた原稿を残したいとか少しでも世の中のためになればとかといった高尚な気持ちはなく、ただ電子出版とはいかなるものであろうか? と好奇心を抱いたからに過ぎない。虎穴にいらずんば虎児を得ず。あたって砕けろだ。

  「ついでにこれまでに出版した『インターネットで創る企画の技術』と『これでいいのだIT革命』も同時に電子出版しませんか?」と担当者はいとも簡単に言う。乗りやすい小生のこと、せっかく電子出版形式なのだから問題集を作ってそれを解きながら企画やネット活用を学べるように工夫してみた。

  なんでも、エイヤァ!で電子出版業界は水面下で動き始めたらしい。我先にと大手出版社も名乗りを上げ始めている。本が売れない市場低迷期にあってやむなく 次世代マーケットに夢を託しての出版業界変革でもあるのだろう。その新市場の勝ち組vs負け組の判定基準は品揃えが多いことだからなおさらだ。

  小生はこれまで冒険家だ、IT革命だ、ベンチャービジネスだのという無意味な挑戦暦がいまとなっては人生やビジネスでは肥やしになっていることが多い。仕 事というのはドキドキ、ワクワクすることが原動力だと思う。人のちょっと先を行ってみること、つまり電子出版に一か八か乗ってみることで今後いろいろな可 能性が見えてくるはずだ。小生はそういう生き方をする。

 「くぼたつさんの本は定価1200円ですが電子出版では500円になります」これは印刷物の出版の場合は構成編集人件費、印税、広告宣伝費以外に紙代、印刷、製本、運搬、倉庫代、問屋マージン、裁断(売れ残り)が必要経費だ。それに 対して電子出版は構成編集、デジタル化、印税、広告宣伝費、サーバ管理料ぐらいで全部まかなえてしまう。

 「へぇ〜そんなに安くなるんで すかぁ、もちろん僕ぁいいすよ」と二つ返事した。小生の印税は下がらない。本は安いほうがたくさん売れる。したがって印税は増える計算だ。おまけに新聞で 書いたものは通常読み捨てで残ることはないがまとめて本にすれば知的財産の二次利用とこれまたうまい話なのだ。事実、再構成するのも“ホ・ホイノ・ホイ“ だ(担当スタッフがみーんなやってくれた)からこれまた願ったりかなったりなのだ。天下泰平極楽浄土。これで電子出版ブームでも来ようものならウハウハの 人生バラ色という目算だ。こんなうまい話なんだからきっと著者と称する面々が気づかないはずがない。あと半年もすれば猫も杓子も電子出版フィーバーになるかもなのだ。

 この電子出版はパソコン以外にもPDAで読める。実際に読んでみるとことのほか読みやすい上にストレスを感じないのに驚 く。文字の大きさ、フォント、行間、字間が自由に変更できるし、一度に数冊分のコンテンツをポケットに収めておける。音声、音楽、静止画、動画も同時に読 書にあわせて味わえる。インタラクティブに読書や学習が新たなる次元で楽しめる。たぶん通勤電車や出張の友になるんだろうけど移動書斎や移動オフィスの実 現化が進むんだと思う。

「くぼたつのIT個人武装術」詳細を見る

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 005:アジアインターネットビジネス事情
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 結論から言ってしまえば、やはりネットワークビジネスが成立するかしないかは、みんなが見たがるコンテンツが鍵ということ。いかに韓国のDSL普及が80%に達しようとも、見たい内容がなければネットワーク環境はなんの意味ももたないのだ。

 ではそのコンテンツとは何か?

 韓国では音楽→プロモーションVTR→映画と市場が進化したのは確かだが、そのコンテンツの種類は人が作り上げた制作物。しかしインターネットはそれ以外に身近な話題や地域性、趣味、生活、恋 愛…といった商業ベース以外のジャンルも山ほどあるのを忘れてはビジネスチャンスは永遠につかめないことになってしまう。

 つまり売れる制作物以外に観られるコンテンツが大きな意味を持っているのである。直接的には売り上げにつながらないが、間接的にその効果があが るコンテンツもある。たとえばそのコンテンツ観たさにそのホームページの人気が上がり、つられてそのサイトの認知につながることが多い。

 そしてそのコンテンツの扱いは個人的な価値観の違いで同じものがコンテンツにもなるし、ジャンクにもなる。当然国柄によっても市場の形成のしか たは大きく異なってくる。NTTドコモの海外戦略の不振をマスコミで報じられるのを観て、やはり近くて遠い国、アジアの価値観のあまりの違いに攻めあぐんだのでは、と思った。

 たとえば韓国ではGPS付き携帯が恋人同士で爆発的に売れているのだそうだ。なんでもお互いの居場所が四六時中わかるセッティングをして、二人して携帯を持ち歩く生活を始めるのだという。

 読者のみなさんこれをどうお考えだろうか? 恋人とはいえ自分の居場所が25mの範囲内で随時相手に知られている人生を始めるというのである。 目に見えない電波の縛りをお互いに背負うというのである。場合によっては毎日の軌跡も記録されるし、その日の足取りだって検索されるのであります。なんと 息苦しい、なんと自由を縛り付ける地獄。それが愛の証だというのでもありましょうか? わが国ではどうも解せぬ行動なのであります。

 日本では「携帯メールは一人で数人の男を相手にできる」といってのけた女子学生もいたし、「ありゃ不倫の道具さ」といった某ハイテクメーカーの部長もいた。これが日本の価値観だが、隣の国の愛と携帯電話の関係は正反対なのであります。

 グローバル時代といわれて10年経った。一番近いアジア市場を狙うのなら、恋だの愛だのの価値観から見据えなければ、情報サービス産業のグローバル化はありえない。

 日本はどうかというと、ここでローカルコンテンツをご紹介しよう。ご存知“タマちゃん”である。多摩川から鶴見川に移動した、あのアゴヒゲアザラシ君がコンテンツネタとして最高の人気を呼んでいる。そのライブカメラ映像を5分おきに更新しているサイトがある。これはなんと国土交通省のページであ る。多摩川から鶴見川に移動したとたん、アイスキャンディー屋さんも自転車で大急ぎで移動してきたというほどの商業的ご愛嬌をもつアイドルだが、タマちゃんのページを見るとお役人がアップする理由がなるほどとわかる。タマちゃんの体を心配する水質に関する情報表示と、そのえさとなる魚の生息種類などが記載 されていて、ひいては国土交通省の存在意義にもつながることになっている。

 いかがであろう? アジアと日本の価値観の違い。その民族的比較が将来のアジア市場を見て取れるビジネスセンスを磨くということにつながっている。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 006:アメリカITビジネス世界の今後
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 アメリカ全土のIT関連ビジネスショーは大きい規模のもので7回はある。それらを毎回訪れてレポートを書くインタビュー記者が言うには、「ITビジネスは失速状態になった。盛大なビジネスショーも出展者・来場者とも激減していて、ニュースにもならなくなった。一般社会記事としても右を見ても左を見てもあ れだけ全盛だったIT大合唱がぴたりと息をひそめている」ITが行方を見失ってカオス状態になっているというのだ。

 ベンチャー市場も低迷した。エンジェルと呼ばれるベンチャー企業への融資を生業とする元ベンチャー企業の立役者たちが言うには「投資の回収が見えなくなってしまった。行け行けドンドンで投資投資と突っ走ってから、テロ事件、景気低迷、デフレ効果、企業倫理失墜…とマイナス要因がニュースになる と、投資家は一変した。こぞって収益収益…と金銭の回収に走ったおかげで、当のベンチャーは道半ばにして資金ショートした格好でその市場ができ収穫を得る前に失速状態になってしまったケースが続出してしまった」
  しかしこれらはIT産業ないしは投資ビジネスだけのことであって、ITの社会浸透やブロードバンドやユビキタス市場そのものが衰退したとは言っていないのだ。

 ここに落とし穴がある。
 IT市場は企業間ビジネスパイプとして、また中流社会の文化的普及などの面で着実に伸びている。まだまだIT社会の出番はこれからたくさんあるということだ。
 SF調でこれからのITビジネス市場を書き下ろしてみるとこうなる。

 ITを高速道路だとしてみよう。これまでに利権のみで高速道路は作ってはみたがだれも使い方を知らなかったし、便利さもわからなかった。そのうちに高速道路建設反対の声が上がり投資はストップ、道路建設も凍結を余儀なくされた。しばらくして地域住民の中には道路の使い方を合理的かつ現実的に考え た新しいビジネスで成功し始めたニューリーダーが現れる。個人ビジネスとしての生鮮食料品のネット産直販売や過疎化村住民のネットからの消費財購入が増加、それにともない宅配は小口ながらも頻度を増し、今まで使われなかった道路利用を呼び起こすなどという、これまでに想像もしなかった21世紀ビジネスの幕開けを見せ始めた…。

 とまぁ、“環境をひたすら作る時代から、それを使いこなす知恵の時代に入った”と言いたいのだ。そしてそれをテレビに出てくるタレントまがいがなすのでなく、庶民が実権を奪い返すというシナリオである。
 最近僕のところに来る講演テーマで急増しているのが「ITベンチャービジネス戦士を復活させる方法」だ。もちろん対象はIT関係者。今までは一般ビジネスマンや自社のIT化を学ぶ経営者だった。「何を創ったらいいのかを教えてやって欲しい」とセミナー担当者は言う。答えは簡単だ「客に聞け」である。 つまりこの場合は一般ビジネスマンや経営者に聞けばわかるということだ。
 考えてみれば最初に聞いていれば、いまごろは即実用に耐えるビジネス必須道具となって自動車、家電品をしのぐ確実な成長産業になっていたはずだ。

 長野県知事の田中康夫氏復活劇もこれと同じだ。田中人気が原因したのではない。県側の利権者たちは県民の意見を聞こうともしなかったのに対し、田中流マスコミ術は県民の側に立つ演出がプロで上回っていたにすぎないのだ。
 もしダムの要不要をみんなで討論するホームページやメーリングリストがあったとする。そんな県民の意見を反映する新しい場を作ることができたら、茶番劇は跡形もなく消えすこしは納得のいく筋書き、税金の使い道が見えるようになるはずだ。

 今しがたアメリカの内部事情に詳しいブレーンとそんなことをチャットで話し合ったばかりだ。「アメリカも同じ状態さ」と彼らは言った。「とにかく事件は現場で起きているんだ」と僕は言った。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 007:成功するオンラインビジネスの基本ポイント
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 インターネットビジネスの普及を目指して講演活動に入ってから10年経った。今ではその3万人ほどの受講者から10%ほどの方から毎日のようにメールで近況報告が送られてくるようになった。さすがに10年もたつとIT技術はさまざまな人生ドラマに影響を与えているのがわかる。IT化はしたが成果があがらない会社社長、インターネットで一儲けした若者、技術を買われてスウェーデンのソフト会社にスカウトされたサラリーマン、デジタルに飽きて農業始めた中高 年、日本じゃだめだとシリコンバレーに引っ越した教授…と千差万別な人間模様が展開する。

 個人とは別に企業サイドから見れば“インターネットは打ち出の小槌“幻想が醒めた昨今、不景気に生き残る厳しい現実に身をさらしていることは事実だ。
つまり切羽詰った企業の側にたってインターネット活用をもういちど説く必要が出てきているということだ。

 個人メール情報から検証してみるとその失敗の原因はこのようになっている。

 デジタル機材は入れたが社員が使いこなせない。逆に言うと、ビジネスマンがデジタル環境を使うスキルが未成熟なため、情報管理やコンテンツ制作といった内容を創造、編集、加工するといった生産業務についていけない。要するに処理業務しかできない人材ばかりで、能力不足が浮き彫りになった。これま でのビジネス経験や知識が通用しないまま、旧態依然とした業務が進行しており、ネットワーク対応型の組織になりきれないまま迷走している。

 では、デジタル技術に自信のない一般人は、いかにしてビジネスに直接有効なIT情報力を根付かせていけばよいのか?

(1)インターネット活用を外部に委託する。メール活用の習得はなんとか社員全員ができるように習得するとして、慣れないホームページ制作管理や オンラインショッピングやデータベース管理などは専門業者に委託する。そうすることで本業の開発事業など建設的な業務に専念し、より優れた新商品をいち早 く実現する方が起死回生の確率は高くなる。

(2)パソコンよりも携帯電話を使うようにする。高機能だが持ち歩きに不便で高価なパソコンよりもメール活用中心に使うのだから携帯で十分。ポ ケットに入るため足を使った実ビジネスを展開でき、機種によっては写真やムービーも送受信できるハイテク機器の方がはるかにビジネス効果を上げられる。中 高年などに見られるデジタルデバイド問題を解決するためにはメールの返信は電話で話すことでOK、とすればよい。
 以上ができたら、次はキーワード検索による情報収集ができるようにすると外部図書館として活用できるようになる。特に同業者のホームページや関連業務にかかわる情報をその場で閲覧しながら新商品開発を行うなどすれば建設的な業務のスピード化が無理なく実現できる。

 以上、無理なく即効で実現できる即席IT講座でした。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 008:現実社会での問題をネットにしかできない売り方で
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 物好きな人たちがおもしろがってホームページショッピングを始めた5年ほど前に、とある陶芸家の息子から相談を受けた。

 「オヤジは陶芸作家として有名だが、有名すぎて作品に高値がつき、ちっとも売れない。このままでは生活に支障をきたすのでホームページで偽名を使って作品を安く売りたい」というのだ。世の中おかしなものだ、と思いつつ構成案を練ってみた。

1)どうせならしがらみのある日本市場におさらばして秘密裏にして海外だけで売ろう。英語だけのホームページにしてサーバーもアメリカのを使おう。陶芸作品のコメントはおとうさん自身に口頭で述べてもらい、息子が英文にして載せた。

2)陶芸愛好家はアメリカにもたくさんいるはず、と考え調べてみると5万人程度は陶芸愛好家がいることがわかり、通好みのサイトにしようと考えた。デジカメで自分の作品を自分で撮影してもらったところ、彼は焼きあがった陶器の底を撮ってこう言った。
「俺の作品は焼きなんだ。だからこの底をスパッとやった切り口の焼き具合を見せるんだ」だから作品カタログはどれもこれもみんな底の写真が載っている一風変わった陶芸サイトになった。

3)さらに調べてみると陶芸というのは割れるため保険が利かない、しかも一品作品だからカタログを作ることができないため、陶芸愛好家が購入する のは限られたルートでしか購入できないでいる。つまり買いたい人はいるのに買うことができないマーケットになっているので有名なおとうさん陶芸家の作品は 高い値段のままにする。

 こんな好き勝手なサイトを半ば冗談で立ち上げてみた。

 3ヶ月たって一通のメールが届いた。「クリスマスパーティーに招待する客へのプレゼントとして、陶芸のコーヒーカップ250個を制作していただきたい」売値は5万円×250=1250万円だった。
 半年してそのコーヒーカップをもらったアラブの王子からメールが来て「このほどホテルをオープンするのだが、食器類すべて御貴殿の作品でコレクションしたい」あまりの制作量の多さに、3年経っても完納できずにいた。
 当時おとうさん陶芸家は「金はもういらぬから休ませてくれ〜」と悲鳴を上げていたのを見たことがある。
 この事に学ぶIT活用ビジネスのヒントは“現実社会で問題とされる事柄をネットにしかできない売り方として工夫しろ”である。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 009:携帯チャットはアイディアの泉
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 モバイルを使ったコミュニケーション型ビジネスが画期的なアイディア発想を生む。
 簡単に言うと携帯を使ってチャットをするとアイディアが湧き出るのだ。

 11月の文化の催しシーズンになると、講演会が急増する。今年はなぜか「オンラインビジネスで地域活性化を図る」講演会テーマが圧倒的に多い。 たぶん中央財政を頼りにできなくなる地方財政が自立活性化を目指そうとしているのだろう。僕の場合、11月だけでも10件ほどの地域セミナーのスケジュー ルが埋まっている。

 会場に行ってみると受講者は中高年齢者が多い。「キーボード嫌い」「しょうがないからインターネットやるけど・・・実感がわかない」と愚痴がでる。「これまで有名デパートに卸していたのだが、最近はそれでも売り上げが減りやっていけなくなった。藁をもつかむ気持ちでインターネット始めようと思っ ている」というのだ。それほど切羽詰っているという状況なのだからセミナーの受講も気合が入っている。
 このような実践ビジネス経営者を相手にIT技術やハードよりの話をしてもセミナーアンケート結果は「役に立たなかった」と評価は低い。つまり実践教育しながら見せていくしかないのだ。百聞は一見にしかず教育作戦だけが解決策だ。

 そこで考えたのが携帯で授業をおこなう、という技だ。まず携帯からでも参加できるチャットサービスを見つけて、セミナー開始早々「みなさんから のご質問は携帯を使ってこのチャットに書き込んでください」とブラウザでチャットルームを呼び出しプロジェクターで見せる。それからチャットルームの URLを黒板にでかでかと書き上げる。
 すると、あーら不思議「インターネットは難しくて・・・」としかめ面していた中高年齢者や主婦があれよあれよという間にチャットに参加してくるではないか?

 パソコンは扱えないが携帯は使える人が急増しているのだ。これは凄い! と「では皆さん、テーマを決めますからそのアイディアをチャットで書いてください」と言ってみた。
 あれま! これまた仰天! あっという間にアイディアが矢継ぎ早に書き込まれていく。受講生を見てみると、ほとんど全員が携帯に夢中で打ち込んでいるのだ。
 セミナーを2時間ほど行ったがチャットのLOGにあるアイディアは50ほどにも及んでいた。これを創造型コラボレーション活用といって全米のエリートが好んで使い始めたITスキルのことを指す。

 会社内の新商品や新サービスアイディア出しなんて、なんてことはなかったのだ。
 「うちの社員はアイディアがでない」「言われたことしかやらない社員ばかり」とお嘆きの経営者の方々、物は試し、社員全員による携帯でアイディア・チャットを試みてはいかがだろう。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 010:eラーニングは教育制度そのものを改革する
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 eラーニングは教育制度そのものを改革する。
 先日、金沢工業大学で「創業塾」と題し、地元の地域産業に従事している人やこれから起業家を目指す人々を対象に経営セミナーを行った。そこで驚いた事がいくつかあった。
 「インターネットはできない」と答えた人は、35人の参加者中3人いたが、全員が携帯メールを使っていたのだ。今回のセミナーは黒板とモバイル によるホームぺージ閲覧を併用したが、もしやと思い「eラーニングでの授業を受けてみたい人は手を上げてください」と聞いてみたところ、なんと全員が「イ エス」だったのだ。

 そこで試しに、携帯からでも入れるチャットサービスを使って受講生の参加を求めたところ、大半の受講者がチャットに参加した。しかも1分ごとに話題が盛り上がっていく。
 「それではチャットでブレストをやってみましょう!」と告げ、“夢の車”についてのアイデアを出してもらったところ、会場の受講者はセミナーそっちのけで携帯と格闘を始めてしまった。そのチャット内容はモニターに大きく映し出されていたため、今回のセミナーは全員でそれを見ながら携帯に書き込 む事の繰り返しになった。

 同様に新宿商工会議所主催の「21世紀型ビジネス企画塾」でも携帯を使うチャット授業を行ってみたが、やはり受講者の関心は高く、学習効果が大きい事が立証できた。
 「これが新しい授業なのだ」と僕は思った。

 今回の経験により、一方的に教壇から教えるのではなく、双方向で学習していくスタイルが今後の授業になっていくだろうと実感できた。暗記ではなく思考、が学問なのだ。多人数で試行錯誤しながら真理を追究していく教育環境こそが実力をつけるのだ。
 そこで気を良くして、今度はオンラインコンサルティングもやってみることにした。まず、「eGroups」というグループウェアを使って、“サイバーグループ”を作ってみたのだ。すると、1週間も経たないうちに、そこにあるメーリングリストには毎日数通の自己紹介やビジネスの提案が飛び交うよう になった。

 教育とは何だろうか?
 権威よりも実力、形式よりも実益、書類よりもネット…というように、教育のカタチはどんどん変化を続けている。今回、携帯を使ったeラーニングを実践してみて、“学習する動物”である人間の知性が、水を得た魚のように生き生きとはじけ飛ぶのを見たような気がする。

 次回は、オンラインで授業をやってみたら何がわかったか」についてリポートしよう。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 011:これからは技術革新ではなく人間革新だ
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
●2003年のデジタル技術はどう変わる?
 僕はたいして代わり映えが無いだろうと思う。パソコンやインターネットの登場のような画期的な技術革新が起きる兆候が無いからだ。小粒でちょっと色付けした程度の技術商品しか出ないだろう。
テ レビゲームは急速に進歩して世界トップクラスの技術をゲームソフトに取り込んで「あなたも中田になれる、あなたはイチローになれる」と最先端ゲーム機の性能を遺憾なく発揮する商品の発売に踏み切っても、今売れているのはたった8ビットで動くボクシングや卓球のテレビゲームである。

 ゲーム開発のかつて天才だった若き旗手の後継者たちは高性能をいかに発揮するかのしのぎを削っているらしいが、人は何を求めているのかをないがしろにしてしまっ ている。そのツケはゲーム産業不振となってじきに現れることになるだろう。さもなくば日本屈指の産業となったゲームソフト開発業界はすべて米国のMS社に 買収されてしまうことになる。

●2003年のeラーニングとユビキタス
 これからは技術革新ではなく人間革新という第二幕が開く。
  これまでインターネットは収益構造が確立していなかった。それはインターネットが人に必要とされていなかったからだ。しかし世情不安になると人は生活防衛から個人の生き延びる糧を模索し始める。その回答のひとつが自己能力の向上だ。頼れるのは自分だけ、食い扶持は己の実力しか便りにならない。しかし勉強し たくとも働き続けなければ生きてゆけない。必然的に働きながら学ぶ手段をとることになる。

 一方リストラが終了した企業はこれまた企業自体が生き延びるために人材の確保が生死を分けることになる。人材を雇え入れてもアウトソーシングで外部委託しても人件費はかさむだけでリストラするくらいだからそれはできない。だから社員に勉強させて現存勢力の向上を図ることになる。つまり総務部主催の“社員教育”は質量ともに急増することになる。
 まず希望者を募る。能力査定とは無関係といいながらも、その意思と成績は確実に社内評価されることになる。残業手当も出せないから強制はしない。かといって就業中に勉強させるゆとりはない。そうなると通勤時に勉強してもらうということになるはずだ。

 実地方法はeラーニングを主体におこなわれる。車中は狭いから手のひらサイズ、通信はご法度だからPDA電子手帳が教科書となるだろう。
 PDAのカードを課長あたりの机の上にあるカードソケットから抜き取って帰宅途中の電車の中で暗記型の勉強をする。練習問題があり翌日出勤までに回答を記入する。
 朝の出勤時にカードをソケットに差し込んでから仕事に向かう。退社時までに添削され次のカリキュラムがインプットされている仕組みだ。
ユビキタス環境が普及すれば車中のモニターでもテレビ電話会議ができる第三次携帯でも、光専用回線による自宅パソコンによる映像教育でもなんでもよくなる。勉強するのに場所を選ばないことになるわけだ。

 これからの社員教育とはまあ、ざっとこんなもんだ。
 国際的レベルの実力を身につけるとは“それを目の前でやって見せる“ことだ。
シ リコンバレーを訪れたとき始めてA社を訪問したときも、「あ、君さ日本人だろ? このプログラムやってみてくれ、できたら5万ドルで即雇うよ」と声をかけられることしばしばだった。その場でできれば実力が世界共通の事実なのだ。世界では履歴書なんぞは二の次。講師は特に大学教授や専門講師である必要は無い。重要なことは個人の能力が向上すればいいのだ。Eラーニングにとって現役で働いている社会人、専門家、社員、天才…だれでも講師となる時代が来る。確かに教える技術は必要だが、なにはともあれ実力者の教えが一番効くことはまちがいない。
 だから優れた人材のスカウト合戦が始まることになる。
 大学、専門学校、ビジネスセミナー、社員教育すべての担当部署がしのぎを削って実力派講師のスカウトに走ることになるだろう。
 eラーニングは先生から受講者の評価もさることながら、その逆も起きる。受講者が講師の評価をすることになるのだ。また他の講師との比較も他校との比較も公然と始まることは避けて通れない。
  数年前米国のNAPUというeラーニング専門の大学から名誉博士号なるありがたくも怪しい称号をいただいたことがあるが、その当時は一部のマスコミからそ の大学は認められないと批判されていたのだが、今では教育業界でその実力を着実に伸ばし、その卒業生も実力ある身として公的に評価されるにいたっている。
 その大学当局が口癖のように言っていたのは「直にアメリカの一流大学が日本でもeラーニングによる学習で卒業できるようになります。しかも日本の大学の半額の授業料です。当然MBAもしかりです」

 アメリカで東大卒といっても「え???」といわれることが多いがハーバード卒MIT卒といえば「おぉぉぉー」とエールが寄せられる、就職の影響もしかりである。
 と、言うわけで日本型教育構造は根底から音を立てて変わるがeラーニングは教室を開放しただけで、根本は必要に駆られて実教育に金を支払うことになる時代がやってきただけに過ぎない。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 012:eラーニング時代、人は自立する
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 eラーニングの時代が来ると何が変化するかというと答えは“みんなが自立する”である。
 日本の教育は衰退していて“国際的な学力は劣等生レベルの落ちこぼれ“と言われてしまうほどまで落ち込んだそうだ。「大学教授というのは何をす る職業なのですか?」と有名な教授に聞いて歩いてみたら「まず高校に行ってたくさん生徒を募集する、次に就職斡旋で企業に勤めた後輩たちに一人でも入れてくれと頭を下げて回る。しばらくしてまた同じ企業に行って今度は研究開発費をおねだりする。余った時間で授業を5年前の5倍こなし、研究だの勉強だのはする時間がない宮仕えが現実」なのだという。数人の教授に聞いても同じ答えが帰ってきたことからするとどうやら事実らしい。どうりで学力が落ちるはずだ。この背景には少子化による学校の生き残りをかけた戦いがあるのだ。

 2007年には今の大学数は半減する、という予想データもあるほどだ。教授とは言えどリストラする時代が来ているのだ。教授でいたい人が多いので蹴落としあい、足の掬いあいが多くなったそうだ。「教育者が発する言葉とは思えない貧相な発言も聞くようになった」と現場関係者はこぼす。
 そういえば3年前に僕の中国の実業家である友人が日本を出ることになったのだがその理由は「こんな教育では子供が駄目になるからだよ」と言った最後の言葉がいまさらのように耳に残る。
 数学を知らない理工学部生、新聞を読まない経済学部学生、文字を書かない文学部学生・・・いったいなぜこんなになってしまったのだろう?
 いずれにしろわが国の教育を根本から立て直さねば数年後には老人天国の生活費を捻出する若者世代はない。他人事ではない話なのだ。

 ここに来て企業内研修が大盛況だ。企業の総務担当は「教育改革をしている暇は我々にはない。即戦力を身につけ創造的で実行力をもつ若手を企業が 自ら今育てねば、わが社は来年には世界に太刀打ちできなくなってしまう。しかもこれから中国と真剣勝負しなければならないというのに、日本企業が受け入れ た中国留学生は毎晩夜中の3時まで勉強してから出社してくる。彼らは日本に来て英語が下手になったと嘆いている。最近はできのいい社員は中国に留学に行か せようかと検討している」というのだ。

 総務の悩みは続く。「しかし一部の有望な社員だけを教育しても全社員の実力を底上げしなければ企業力は上がらない。しかしいっぱいいっぱいで社員教育する時間がひねり出せないのが現状だ。残業扱いすれば人件費増加につながってしまう。かといってリストラ決行、新入社員大幅削減となると現存社員の能力向上を図るしか手はない」

 そこで苦肉の策でひねり出されてくるのがeラーニングなのだという。「通勤、自宅学習が可能で個人差を克服できる。オンラインで学習してもらう ということは成績などデータベース管理をするから能力評価がリアルタイムで可能でその結果から適材適所の人事配置や成果支給の裏づけが公平にできるように なる」のだそうだ。

 ところが大手企業の総務部が言うにはそれなりの悩みがあるという。「いやぁ、まいったよ。eラーニングで人材能力開発教育だとやったら優秀なやつはネットビジネスに目覚めちゃって次々に辞めちゃったんだよ」どうやら企業内eラーニングの目的を明快にして、それに限定したカリキュラムの組み立てと 企業にとっての成果を読んだ学習内容を一から組み立てねばならない時代になったともいえるようだ。

 面白い話がある。脱サラしてネットビジネスで一旗挙げた30男が来月からニュージーランドで羊飼いになるために旅立つことになった。彼曰く「ネットビジネスを思えたので目からウロコが落ちたね、そうかオレはやっと自由になったんだってね」

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# 013:売れ始めたネット販売の世界に活路を見いだす
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 インターネット販売が売れ始めた。マーケティング白書のデータの話ではない、身の回りの中小企業のホームページでポツリポツリと夕立が降り始めるように「売れた!」「始めて売れた」「突然、売れた」という声が今年になってあちらこちらから聞こえ始めたのだ。
 数回にわたる中小企業経営者を対象とした地方講演終了後の名刺交換でよく話していただける本音も変わってきた。「いやぁ、売れるもんだな、一個売れたんだよ。こりゃ勉強しないと、わはは」と笑顔なのだ。

 先日は“全農“で講演をした。最近はお百姓さんが作ったお米を直接インターネットで売り始めている。実際に我が家でもインターネット販売で米を購入しているし、知り合いに紹介するとみんな買う。と話したら「今の産業に取って代わるほど影響するわけではないのではないか」と受講者から反論された。

 しかしこのインターネットでの直販実績数はブラックボックスだ。
 生産者が消費者に直接売るわけで、価格は自由に決定できるし、売れれば売れるほど内緒にして売る。この実態は数値化できない消費構造になっている。
 僕流の情報収集である飲みにケーションや経験者との対話などからすると2002年10月あたりからここ4ヶ月間で急速に電子商取引での購買が活発化してきている感がある。原因としてはADSLの普及で家庭内でのインターネット常時接続と高速回線効果が挙げられるのだが、一概にそうとは言えないの ではないような気がする。
 デフレ経済で背水の陣を強いられた末端企業たちが、人一倍ホームページ販売を独学で勉強しながらがんばっているのも事実だからだ。自分の店を立ち上げて経営する、あるいは会社を立ち上げて経営を開始するのと同じほど真剣にインターネット販売に賭けた結果が出始めている。

 月商1億円の大台を達成した酒屋サイトを立ち上げたMさんは「ホームページだけじゃだめだね、毎日メール出し続けなきゃ」。聞くと、発行するメール数は毎日75万通で毎月1億通にまでなるという。「ホームページの更新とメールに使う力の入れ具合は2対8、つまりまめなメールこそ売り上げにつな がる」のだそうだ。「メールを出した日は200万円の売り上げが立つが、出さないと100万円になる」とメール販売の重要性が勝敗をわけるというのだ。し かし毎日メールを書くことのほうがどれほどの努力を要するかだ。だがやれば売れるのもいまどき明るい話題である。

 精密機器メーカーのA氏はある日社長に呼び出された。「友人がわが社の製品をインターネットで買ったという、うちのインターネット販売は大丈夫 か?」とのやる気モード指示が出たそうだ。そこで上司が説明したが要を得ない。ホームページ、メール、ブロードバンド・・・とばらばらに説明するだけで説 得力がないのだ。そこでA氏はホワイトボードにへたうまの挿絵で全体のインターネットによる収益構造を解説したところ、瞬時に理解され予算付きでGoサインがでたそうだ。

 中小企業は社長二代目が自作ホームページで売り上げを獲得し、大企業は30代世代を中核にビジネスがわかる先輩とインターネットがわかる後輩をまとめながら、売れ始めたインターネットの世界に活路を見出し始めている。

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# 004:アジアインターネット最前線
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 韓国や中国に出張してブロードバンドの仕事を羽振りよくこなしているK氏から「これぞブロードバンドだと思った!」というメールが届いた。サイトを訪れてみるとなんとそれはXXXページであった。

 顔見せグラビアが目いっぱい、ロシア系、アラブ系、中国系、モンゴル系、韓国系・・・とドキンちゃんがずらりと並んでいるのだがいくつかはムービーになっている。「実際に店に行くとああこの子があのコかぁ〜、う〜ん現実にはこっちのほうが好みだなぁ、と思ったよ」と通ぶってくれる。お値段もサイ トどおりの明朗会計、サービスも韓国マッサージ、あかすり、つめきり・・・と申し分ない、とのことだ。

 韓国はDSL普及率が唯一80%を超える世界でトップを走るブロードバンド環境を実現した国家だ。注意する点は企業内でではなく、一般家庭内で の普及率だということだ。つまりどの家でもADSL級のインフラ回線が整備されている社会が実現したことをさす。ありていにいえば、家に帰るとリモコンの スイッチをカチっと押すだけでテレビをつけるように、キーボードのどれでもいいからカチッとさわれば、お気に入りのインターネット放送がパソコンのモニ ター上に流れる。韓国はそれがあたりまえの生活になっている国民ということだ。ちなみに日本のADSL普及率は10%弱でアメリカは8%に満たない。ブロードバンド社会は何が起きるのか?その答えが韓国にある。

 最先端をいく国が意外な事実を浮き彫りにしてくれた。“インターネット市場はじめての収益構造が実現しつつある”という画期的な出来事が発生したのだ。回線速度が速ければ映像をパソコンで見ることができるようになる。当然ながら人々は文字よりも絵、絵よりも映像を見るものだ。つまりメールよりも ホームページ、ホームページよりもインターネット放送を見ることになるわけだ。そしてその映像といっても良し悪しがある。無料だから見るのではなく、魅力のある映像だから観るのである。つまりいくつかのインターネット放送を見ていくうちに金を払ってでも観たくなるものなのだ。これを視聴者心理という。

 この価値観はテレビに例えるとかえってわかりにくい。日本ではテレビは無料だと思われているからだ。つまり、テレビ番組はスポンサーによって制作費をまかなっているので視聴者は無料になる仕組みになっている。これをインターネットに置き換えるてしまうとインターネット放送は無料が当然という固定概念をもたれてしまう。

 強いて適切な例えを述べるならばレンタルビデオ屋になるだろう。7泊8日で300円前後、新作だと2泊3日で500円前後といったところだ。これはテレビとは違い、大金かけて制作した高品質な映画作品がコンテンツなのだ。

 ブロードバンド社会では、レンタルビデオ屋の映画がインターネットからダウンロードして観ることができるようになる。同じ映画をわざわざ夜中にレンタルビデオ屋に行かずとも居ながらにして楽しむことができる。お目当ての新作が全部貸し出しでがっかりすることもないし、返し忘れの延滞料金もない。 客にとってこれなら300円程度ならかえって安上がりだ、となる。

 したがって一般大衆はこぞってインターネット映像に金を払う気になる。この時点でテレビとは一線引く商品である。しかもこの現象は莫大なサービス産業に発展する可能性をもっているのだ。

 韓国ではその兆候が見られる。ここ2年ほどのオンラインマーケティングデータを見る限りでは、はじめは若者が率先してライブなどのミュージック系の映像を金を払ってみる。次のステップで一般大衆も加わり映画を観るようになり、やがて多種多彩な映像に金を支払って観にいくようになるようだ。

 ここでもブロードバンド時代を向かえるにあたって最大のビジネスポイントは“オリジナルなよいコンテンツを提供する”ということになるのはまちがいない。

連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 001:次なる未体験社会構造への確かな予兆
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
  最近飲みに行くと「袋小路日本経済、いったい俺たちの明日(仕事と生活)はどうなるんだぁ?」と思案する話が多くなりました。「ネクストソサエティー(ドラッカー著)」を読んでみると、高度教育の継続と知的産業中心への社会移行とかP2PによるNPO設立企業体質改善とか一般にはまるで天が落ちてくるよう な話がめいっぱい書かれています。
  しかし経済人や業界人との飲み会の本音トークでは「ネクストソサエティー」の話題で持ちきりなんですね。

  幸か不幸か、私の経験上、このように飲み会で真剣に持ち出されたテーマはいつも現実のものとなってしまうんですね。はじめは社会現象としてニュースになることから始まって、あっという間に我々の身近な出来事となってきています。第一期バブル崩壊も最近のITバブル崩壊もあいつぐ大企業倒産もしかりなんで す。ネットワーク社会到来のときなんかは「そんなことは起きない」「根暗なけしからん世界」と罵倒されたものですがいまや誰もが「なっちゃったねぇ」「やんなきゃ」となりました。この間わずか10年でした。さらに、いま、確かに次期未体験社会構造への予兆を感じるのです。
 果たして本当にそんな時代がやってくるのだろうか? 冒険家くぼたつとしては好奇心がふつふつと湧き出てくる次第です。

  IT社会の定着と突破口としてのブロードバンドやユビキタス、ナノテク、バイオなどの最先端技術がどのような見知らぬ社会を切り開くのかを見極めてみたい。そう思い現実社会の中に地震の予兆のような兆しを発見する未来予知冒険に出ることにしました。ビジネス社会やネットワーク社会でのもろもろの兆候や参 考例を探ることで、少しでも明日の我々にとって参考となる地図を創りたい、そうおもって連載をスタートいたします。

 ちょうど9月に予定されている日経ビジネススクール講演「インターネットビジネス最先端動向」のレジュメを書き上げたところ、なかなかの評判となっていますので、次回、そのインサイダー情報としてレジュメ内容を載せておこうと思います。

 これからの連載はその内容に沿って、ためになりながらも、読み物としても面白い記事を掲載してゆこうと考えています。


連載タイトル/掲載紙ITネクストビジネスを探る / 夕刊フジ
# 002:インターネットビジネス最先端動向より
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 デフレ不況から抜け出せない日本経済。中国の台頭や米国の経済低迷といった海外からの影響も大きい。そんな状況下の日本企業が、最小のコストで企業を運営するためには、ITの実践的な活用が不可欠だ。
 ITをうまく使い、「ネクストビジネス」への展望を開くことが、これから数年の企業の運命を左右することになる。

 僕は、この9月に「インターネットビジネス最先端動向」というタイトルで講演する予定だが、先日そのレジュメをまとめながらネクストビジネスについて考えてみた。

 まず、昨年1月から現在までのインターネットビジネスを巡る世界の動向だが、注目はアジアで新しいインターネットビジネスが生まれていることと、米国のITビジネスが新展開を迎えていることだ。

 米国は、ITバブル崩壊の後に新しい産業が芽生え始めている。なかでも、PtoP(ピア・ツー・ピア=個人のパソコンを結んでデータをやり取りすること)技術の進歩で、ITの世界に大きな変化が訪れようとしている。

  ユビキタスへの環境変化も大きなポイントだ。このユビキタスとブロードバンドが結びつくと、個人のライフスタイルはどう変化するのか、そこにどんなビジネスチャンスが生まれるのかにも注目だ。

  今回の講演では、成功したオンラインビジネスのポイントや、社内にITを導入したものの失敗した企業の事例紹介なども行う予定だ。オンラインビジネスで成 功するためには、社内をIT化する必要がある。IT化するためには、無駄のないIT技術の導入と社員のリテラシーを高める教育が不可欠だ。このテーマにつ いては後ほどこの連載でも取り上げてみようと思う。

 社内をIT化するということは、企業がネットワーク対応型の組織に変わるということでもある。
 ネットワーク対応型組織は不況に強い。ただ、そのためには新しい人事体制を固めることが急務だ。
 大手企業同士の合併や「系列」の崩壊、外資の日本上陸など、未曽有の変化にさらされている日本経済だが、こういうときだからこそ、我々はITの最新動向を的確に掴むことで、何を準備し何を為すべきか考える必要があると言えるだろう。

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# 003:仕事は午前中に済ませ、午後は海で遊べ
ITネクストビジネスを探る, 夕刊フジ
 最近年柄にもなくボディボードを始めた。茅ヶ崎に住む友人がやっているのを聞きつけたのがきっかけで気まぐれにはじめたのだ。
 ボディボードとはサーフィンよりもちいさなボードに腹ばいになって波に乗るマリンスポーツだ。日本の小さな波に合い、素人でもなんとか楽しめる。ボードのサイズが上半身くらいなので持ち運びも楽だ。
 友人が僕の進水式で基礎から教えてくれたのがよかった。波の上を滑空するのが快感となる。その反面、沖まででるのに海流の読みと、ボードの上で漕ぐことにそれなりの体力を要求される。腰ぐらいの波だといやというほどもみくちゃにされ海の洗礼を受けることになる。
 パソコンとにらめっこしながらデスクワークをするような安直な時間は許されない。そこがたまらなくいいのだ。

  小生は今年で50歳になる。IT活用も身についたし、社会的にもそれなりの信用がついた。あるときは先生と呼ばれ、偉い人とレッテルを貼られるようになっ たが、いっこうにそんな俗なことには満足を感じない。会社も設立20年近く、借金はなくリース物件もなく地道だが無理せずともなんとかやっていける。が、 いまいち燃えたぎるものが足りない。そんなとき、海への出会いが再び自分を甦らせた。

 いい波は土日にくるわけではない。その日になってみなければわからない。自然とはそういうものだ。だから平日だろうがなんだろうが、天気図を読み、波が来そうな日は早朝4時に起きて午前中に仕事を片付け る。午後からは一目散に海へ突進する。わが社は原宿にあり、ホームサーフポイントである茅ヶ崎のサザンビーチ周辺までは新宿駅から湘南新宿ラインに乗れば 乗り換えなしで1時間足らずで行けるようになっている。それよりも最大の問題は波があるかないかである。

 そこでユビキタスが役に立つ。 携帯無料サービスの「湘南の今日の波」が大いに役立っている。これがどれほどのサーフィン人口をささえていることだろう。有料サービスの「波伝説」は月額300円で30万人の会員があるという。毎月9,000万円の売り上げとなっている計算だ。波があるかどうかが行ってみなけりゃわからないのでは、地元にいない限りサーフィンなんていうスポーツをやる社会人はまずはないだろう。

 僕の場合、まず朝になると波情報を見て、行くかどうか決める。無くても昼にもう一度見る。午後にもう一度見て、夕方、夜にまた見る。台風なんぞが来ようものなら気が気ではない。早くいい波に乗りたくてたまらないのだ。でありながら仕事への張りも前にも増して出てきた。体が丈夫になり自然にもまれるから、不況だの先行き不安だの弱音を吐くのが馬鹿馬鹿しいほどに強 くなった。

 高齢化というが、実際には仕事もそこそこにした高年齢者層が仕事人生一筋に見切りをつけ、海だ山だと金のかからぬ自然の世界に舞い戻ってくる日が近いのではないか。どうもそんな予感がしてならない。IT化が本格的に普及するだろう2005年あたりにはネットでできる仕事は早朝 に済ませ、午前中にアナログな仕事も終え、欧米のようなサマーシフトライフを実現している高齢者が多くなると見る。

 今日も海に出かけた。がしかし、昨日の波情報がキャッシュに残っていただけだとは気づかず、モニタに表示された波の写真にほだされ、いそいそと1時間かけて海まで行ったらベタ波で開いた口がふさがらなかった。大ちょんぼである。「ああ、なんて俺は馬鹿なんだ」

「湘南の今日の波」

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