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「優秀な日本製品を世界に売るにはどうすりゃいいんだ?」を考えてみる

 ここのところ,ずっと考えていたのは,「日本製品は優秀なのだから世界に売れるはずだ」ということ。もちろん,これまでもいろいろな企業からコンサル ティングなどの依頼を受け,世界に売るための手段を自分なりに考えてきた。でも,これまでは世界に進出しようとすると,それなりの覚悟も必要だったし,費 用も必要だったし,専任の担当者も必要だった。

 今我が国にはインターネットがある。世界を見渡すとまだまだインターネットを企業がこれだけ使いこなしている現状はあまり類を見ない。これを使わない手はないだろう。

 改めて言うまでもないがインターネットの特長は“世界につながる”ということで、この利点を販売に使えば日本に取って有利に働く。その理由として世界の市場にインターネット・ショッピングを通じて日本製品を売ると考えればいろいろな日本の弱点がカバーできる。

(1)単一民族である我々は奥ゆかしさはあるが開けっぴろげの外交が不得意で異国の文化にも馴染みがない。しかしショッピングサイトにおいてはそれらを関係なしに“商品のすばらしさ”を直接,世界の消費者に紹介することができる。
(2)単一言語文化の日本人が英語や外国語に不得意なのは周知の事実。しかし商売と割り切って買う買わない程度のやり取りなら“無料自動翻訳サービス”で充分だ。
(3)国際展示場などにおいて控えめな日本の国民性を持つ営業マンは、ハッタリをかました外国人営業マンには見劣りする場合が多い。しかし見ただけではわ からない商品の性能は,ホームページで図解,写真,映像など“見える化解説”をすることで他国との技術的優位性と安全性を大きくアピールできる。

 こう捉えれば,国際級インターネット流通販売に取り組むことは日本製品を世界的に売るために願ってもない流通システムのはずで,民族,国別,言語,文化の違いに関わらず世界市場を舞台に流通のフラット化をもたらすはずなのだ。

 そう考え,まだまだ未整備の段階ではあるが国際級インターネット流通販売の現状把握と成功への使い道を模索することにした。

アリババをまず研究する

 そんなことを考える中で,インターネット・ショッピングといってまず頭に浮かんだのはアリババ。 アリババといっても,もちろん千夜一夜のアリババではない。多くの方がご存知だと思うが,アリババは,電子商取引のマッチング・サイト「アリババ・コム」 を運営することで,この10年間に急成長した中国の会社だ。昨年からは,主には日本の中小企業を世界のバイヤーに紹介するために,日本語におけるサービス も本格的に開始している。

 この半年間は,日本の製品を世界で売るために,という観点から,時間があればアリババのサイトを覗いていた。サイトの構造を勉強するため,そして一攫千金を狙っている世界中のサプライヤーが,どのようなものを売ろうとしているのかを探るためだ。


 覗きはじめた当初,品揃えの豊富さには確かに驚いた。だが冷静に見ていくと,ただ商品数がたくさん並べているだけで,商品ぞろえにどうも魅力を感じな い。当たり前のようだが,マーチャンダイジングが考えられていないようだった。大国中国の大陸文化だからだろうか,この雑さは日本のバイヤーには通用しな い。消費者ニーズにあった仕入れや商品構成など,マーケティング管理されてないように見受けられた。実際に何か買ってみようと好きなアウトドア商品を見渡 したが,コレといって欲しいという品物はなかった。

 そこで,とりあえず会員になって,メールマガジンに記載されている商品情報を閲覧していた。さすがに日本市場開拓を意識してか,月を追うごとに改善が急速に進み,そして徐々にだが魅力的な商品が増えてきたように思った。

 アリババへの関心は非常に増し,イベントに出展している際にブースで話を聞いたり,アリババのマッチングサイトへの契約を検討している知り合いにインタビューをしたりなどで,情報を集めた。内容をまとめると,

・海外との商取引の一つの手段であるインターネット・ショッピングは,日本での活用は現在は未成熟。ただ,今後のブレイクが期待できる。
・中国市場の活性化はウォールマートとIKEAの成功がきっかけで,これがアリババドリームの引き金を引いた。ただし,中国人が世界にはばたこうというハングリーさは日本人の非ではなくケタ違いの意欲である。
・基本的な取引はBtoBであり,BtoCは今後の可能性を大きく秘めている市場である。
・日本の中小企業にはサプライヤーとして無限の可能性。ただし,経営管理職は英語が苦手で,しかもパソコンやインターネットが嫌いでやる気がないという現実がある。
・商品写真や商品解説内容の更新が日常化されていないと,成功には結びつかない
・なによりもコミュニケーション,交渉ができなければ商談は成立しない。そのコミュニケーション能力が高いハードルになっている。例えばインターネット・ ショッピングの場合は顧客からのメッセージにこまめに返信する必要があり,そのレスポンスの早さが鍵でもあるがメールが日常化していないと客とのやり取り が進まなくなり,フェードアウトしてしまう。
・アリババでは,月額5万円らサービスをしており,英語や現地語の返信サービスといったオプションもある。その他業務代行や英訳を含めたコンサルタントサービスを展開しているが,業務を任せっぱなしでは進まないのが現状である。
・BRICsには良く売れる。

 こうやって話をまとめると,とにかくインターネット・ショッピングに進出しない手はないように思えてきた。

巨大市場・中国の攻略法を専門家に指南

 しかしいざインターネット・ショッピングを始めよう,世界にチャレンジしよう,といっても,各国の事情はばらばら。ここはターゲットを絞る必要があるだ ろう。そしてモノを売る,といったら,今はやはり中国。多くの中国人観光客が日本に訪れ,そしてデパートなどで大量に買い物をしている報道などを見るにつ け,彼らの琴線に触れるものを提供すれば,大ヒットにつながる可能性があるのではないだろうかと思える。

 とはいっても,なじみのない巨大な中国市場をどう狙ったらいいのだろうか? そこで,「中国人に売る時代!」の著者であり中国進出のコンサルティングなどを手掛けている中国市場戦略研究所代表の徐向東氏に話を伺った。


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