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「日本の教育をどうすりゃいいんだ?」を考えてみる
「教育ほど誰もが意見を言うネタはない、教育とはそんな簡単なものではない」とか,「教育は社会の縮図なのだから、いまさら教育だけを変えてもどうにでもなるものではない」との声が多い。 それはそうだが,それでは何も先に進まないだろうと思うので,新しい教育を試みている学校法人片柳学園の千葉茂副理事長(日本工学院・学校長)にお話を 伺うことにした。千葉さんはいまどきのご時世に,蒲田駅周辺に都市開発かよ?!と,間違えてしまうほどびっくりするような巨大な新校舎を立ち上げた人であ る。 まず「少子化で入学者数は減少」「不景気で教育費はでない」などと言われているように,教育産業に逆風が吹く中,なぜ新校舎を立ち上げられたのですか? と聞いてみた。 「校舎の耐久年数もあるし,この時期だからこそ心機一転して,教育への情熱を新たに注ぎたいと思いまして」と千葉副理事はあっさりと言う。世界へ出る日本の教育千葉氏 「ここ数年間にいろいろ世界を回ってみて分かったことは,世界に通用する日本人の能力は,本来の器用さと勤勉によるものづくり文化にあるということです」世界視点で日本を見よと我々はよく聞かれる台詞だが,実際に世界を回って将来の教育を感じ取った人物はあまりいない。千葉さんはここ数年間でサウジアラ ビアを数回訪れ,日本のものづくり技術の学習教材をサウジアラビアの学校に提供するという知的財産の輸出を成功させている。 千葉氏 「サウジアラビアの石油王はほんの一握りの人たちで,それを支える労働者は近隣各国からの出稼ぎに よって成り立っているんです。しかし労働者と言っても技術があるわけではないので技術教育が必要となる。例えば石油王が世界有数の高級車を購入したとして も,故障したら修理する技術職人がいないため困ってしまうという現状なんですね。 私が日本はものづくりだと確信したのは,サウジアラビアに出店したトヨタ自動車のサービスセンターの活躍 ぶりを見てからなんです。世界には優秀なクルマは作るが,売った後はおかまいなしの自動車メーカーが多い。しかしトヨタの看板がでている店では,最後まで 責任を持ってきちんとした修理点検をすることを怠らない。その姿勢が立派でしたね。当然それは,現地のユーザーの絶大な評価と信頼感につながっています。 日本は誠意がある国だと,国民の間には好感度が広がっているんです。地球の裏側の国でがんばっているクルマの修理技術者を見て,日本人としての誇りを感じ た瞬間でしたよ。」 実際に世界の裏側で見た日本を,千葉氏はこのような言葉で語ってくれた。 千葉氏 「日本政府が取りもってくれたおかげもあって,自動車整備技術の教育カリキュラムをサウジアラビア の学校が採用してくれましてね。現地の学校で自動車整備技術者を育成する教育プログラムが始まることになったのです。いまや日本で培われた自動車技術は, 我々があまり縁がなかった国々で役立っているんです。今後は世界で急速に発展する国々からの技術教材の引き合いが増えると思いますよ。」 世界に出る教育ビジョンを,このように語ってくれた。 和服が呼び寄せた国際ビジネス千葉氏 「当初はサウジアラビアとは無縁で右も左もわからない状況だったのですが,ひょんなことで急展開し たんです。というのも初日に歓迎パーティーが催されるというので,シャレで日本の着物を着て乗り込んでみたんです。恥ずかしかったんですが。そうしたら思 いもよらぬ歓待を受けましてね。サウジアラビアの有識者からスタンディングオベレーションで迎えられ,王様のような一番偉い人が座る玉座の隣の席に座らし てくれたんです。これはキッシンジャーに次ぐ二人目の栄誉なんだそうですよ(笑)。自分の生まれ育った民族文化を大切にする人は信用できます,と言ってく れたんです。嬉しかったですね。」 それは一瞬にして違う民族同士が打ち解ける瞬間だったそうだ。その後ビジネスの話はトントン拍子に進んだという。古来から国際ビジネスとはこうし
て生まれてきたたものだし,それがおもしろくて海外に夢を求めて単身乗り込んでいった日本の若きビジネスマンがいた時代もあった。今はその醍醐味を忘れか
けているように思えるのは小生だけだろうか。 |
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